男性不妊Dr.Hのブログ

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男性不妊症専門クリニック 日浦クリニック
URL http://hiura-clinic.jp/

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晩婚化、高齢出産、今や不妊治療が当たり前のように言われていますが、不妊治療の多くは女性主体で男性はただ精子を提供するだけの存在になっています。

不妊の原因としては男性側に半分あると言われていますが、その原因として潜在的に多くみられるのがED(勃起障害)です。

タイミング法を始めた時から男性の多くはED傾向になります。その後、治療がステップアップし人工授精や体外受精になれば、ほぼご夫婦の性行為はなくなります。

不妊治療の場合、性行為は挙児目的なので、男性側の性的興奮はなく相手を女性として見れなくなっていきます。

男性も女性も好きでこのような関係になっているのではありませんが、一度このような状態になると男と女の関係修復は困難です。

 

性欲や性機能の低下は年齢が上がるとともに、あるいは男性ホルモン低下(男性更年期)によってもみられますが、頭の下垂体というホルモンを分泌している部位の病気によっても起こります。特に20~40歳代の方は注意が必要です。性欲や性機能の低下以外、特に自覚症状がなく日常生活も問題なく病気だと自覚することがほとんどありません。
性欲低下や性機能低下で一般的な診察を受けられても、専門でなければ精神的なものだとか、薬(バイアグラなど)を処方されるだけで十分な対応を受けることができません。一般的な血液検査や診察ではわかりませんし、人間ドックでも脳ドックを受けないとわかりません。
まずは専門的な血液検査によるホルモン検査などを受ければわかりますので、気になる場合は受けてください。
精索静脈瘤術後すぐに自然妊娠で子供ができた方が先日受診されました。子供が2歳になり第二子を希望して3か月になるがまだ授からないとのことで、もしかしてまた悪くなっているのではないかと心配になり受診されました。術前の精液所見は数、動きともに基準値以下でしたが、術後に自然妊娠した時の精液所見はぎりぎり基準値ぐらいに改善していました。今回、術後3年近くになりますが精液検査をしたところ以前よりさらに改善していて、すべて基準値を大きく上回っていました。これなら第二子も近いうちに期待できると安心して帰られました。
精索静脈瘤の治療は時間が経過すればするほど精液所見を改善し男性不妊症を治す治療、すなわち根治治療になります。一般に不妊治療は身体の問題を治す根治治療でなく、子供を得るための救済療法です。しかし男性不妊症の精索静脈瘤手術は男性の妊孕性を改善させ自然妊娠が期待できる根治療法になります。