手術翌日 | しがらみいやん

しがらみいやん

浸潤型乳頭腺管がん ステージ1・ホルモン+ Her2- Ki67 5%
多発型のため、全摘。広背筋皮弁法で同時再建。

ほとんど眠れない夜、腰を動かそうにも足をシュコシュコ機に縛られて身動きが難しかった夜。
朝になれば、とりあえずこのシュコシュコを外してもらえる、という一心で頑張った夜。

そんな夜が明けて、朝が来ました。

ずっと以前、胆嚢を摘出したとき(内視鏡手術)は、手術後は朦朧としていて、夜も寝れなかった記憶が無いので多分寝れていて、翌日には嘘のように元気になった。

その記憶があるので、まぁ規模は違うけど翌日にはちょっとは・・・と思ってたのですが、吐き気がいっぱいあるわ、耳は敏感になってて、音がグワングワン回るわ、体動かせないので腰痛は半端ないわ、ツライ一方です。

とにかく朝一番に来た看護師さんに足のシュコシュコを外してもらった。

はぁ、とりあえず足は自由。
だが、やはりちょっとでも体を動かすと痛いので、動かす時は一大決心が必要だし、右手には三角巾がつけてあって、肘を体より後ろに引かないよう、ときつく言いつけられている。
せっかく前に持ってきた背中の肉だがまだ安定していないので後ろに引っ張られると戻ってしまうとのことであった。

コワイす。

そして、まだカテーテル(お小水管)もついてる。ついてるのよ。

普通に朝食が運ばれてくるが、絶対になにも食べられません。この状態で何を食べろというのだろう。
水は解禁となったので、水ばかり飲んでます。

ああ、シュコシュコさえ外せばラクになると思ってた私は馬鹿だった。

その上、腸がなんか膨満してる感じなんだよ。苦しいの。
そう看護婦に言うと、「それは動いてないから。歩きましょう。今日から歩きましょう。」と誘われる。

でも歩ける気が全くしないんだよね。

でも、最近の手術後の方針としては、よほど重篤な何かが起きてない限り、手術の翌日には出来る限り体を動かす方向みたい。

サクラちゃんが内臓をどうにかした時も、翌日には電動ベッドの頭がわをガーーーーーって45度ぐらいに上げられて「鬼と思った」って言ってたし。
私もスパルタ看護師さんに「歩かないとラクにならないわよ。ずっと苦しいままよ」とか言われました。

で、一回試しに歩いてみる。まずベッドから起き上がるのが大変。看護師さんの手を借りてベッドの上に座る。尿バッグ、点滴、ドレーンを掛けた点滴棒を支えに立ち上がる。
上を見るな、遠くを見ろ、ゆっくりでいい、と。看護師さんが横についてくれて、ほとんど点滴棒(退院まで親友づきあい)に頼りきりの歩行。
その時点では、まだカテーテルは抜けず。

昼ごはんもとても食べれそうになかったのでパス。

とにかくめまいと吐き気がその時点でも激しい。
そして、とにかく胃腸の膨満感がたまらない。

夕方頃、もう一回歩いてみたい、願わくばカテーテルを抜いて欲しいとお願いし、歩かせてもらう。
途中で気分が悪くなり、車いすを持ってきてもらって座る。

とか、やってるうちに、別の友達が見舞いに来てくれるが、ハッキリ言って構ったり気にかけたりする余裕はないので、流石に手術翌日はお見舞いに行ったり来てもらう約束をしたりというウッカリはやめたほうがいいと思います。私は後悔しました。
後、手を握ったり話しかけたりもやめたほうがいいと思います。ホント厳しい。

ま、とりあえずその時も何とか歩けて、友達が帰った後、カテーテルを抜いてもらいました。

カテーテル抜けた=トイレに自力で行く必要がある
ですが、スイスイとは行けないので、早めに行く必要がある。
(この時からしばらくは、広いほうのトイレを使わせてもらう事にしました。色々不自由だったので)

そして、時間ならたくさんある。

という事でこの日から退院まで、暇があったらトイレに行くことになりました。

時間あるなー。
トイレにでも行くかー、みたいな。

喫煙者が「タバコ吸いに行くかー」って行くみたいな感じでトイレ。

院内用のバッグにおしり拭きウェットティッシュ(流せる)を入れてトイレまで散歩。

そして夜ご飯もパスしようとしたところ、看護師さんがお皿の上にメロンを発見。
「メロンとかあるわよー。食べれるんじゃない?」と言われ、お皿を見た瞬間溢れる食欲。

あ、メロン食べれそうです!と言って、看護師さんが去ってから食べた。

ハッキリ言って甘みの薄い、どっちかっていうときゅうり味のメロンでしたが、その時の私には滋養が体中に広がっていくように感じた。

二日振りの食事。(メロンのみだったけど)

そして、歩いたおかげか、麻酔の副作用がそろそろ去ったせいか、吐き気もなくなり、胃腸の膨満感もマシになったのでした。

あーそうそう、私は普段サインバルタという薬を毎日朝に飲んでいるのですが、手術日当日、翌日(本日)と朝飲んでなかったために、一般にシャンビリと呼ばれる離脱症状にも襲われたため、色々大変だったと思われます。
っていうか、私の場合の離脱は、音に敏感になり、ちょっとの音でも頭のなかでグワングワン回るような感じになります。
で、昼過ぎ頃「あ、コレ、サインバルタの離脱ちゃうけ」と思って、その時に薬を飲み、徐々に収まっていきました。

そういう薬飲んでる人は、私みたいにウッカリせず、手術の翌日からは薬の飲み忘れに注意しましょう。

因みに夜はマイスリーとデパスを飲んでましたが、この日は3時間で起きてしまい、その後明るくなるまで眠れない夜を過ごしました。

いつもはバッチリと効くのですが、その後結構不眠に悩まされることとなります。


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