個人投資家&資産運用業界にとって
とっても素晴らしいサイトが立ち上がっています。
定量分析で評判の高いイボットソン・アソシエイツ・ジャパン
が提供する
「投信まとなび
」です!
結論から言いますと、
このサイト、現存する国内の投信評価会社のサイトでは
最高レベルのクオリティといっていいでしょう。
定量データに関して言えば、ナンバーワンのサイトです。
(決してイボットソンの回し者ではありません。
投資家目線で公平に判断してそう思います。)
とうとうモーニングスターも追い抜かされたといった感じでしょうか。
私が「スゴイ!」と思う点を下記に簡単にあげましょう。
1、 ファンドの分類が詳細かつ現実的である
2、 分類毎にベンチマークが設定されている
3、 ファンド毎の純資産残高の流出入が把握できる
大きく分けると上の3点になりますが、順を追って説明しましょう。
まず、1、ファンドの分類についてですが
イボットソンではかなり詳細に
しかも現実的なファンド分類を採用しているようです。
私が注目したポイントは
① 日本株のアクティブファンドがサイズ・スタイル別&好配当型で分かれている。
② 外国株式・世界型が(含む日本or除く日本)で分かれている。さらに、好配当型、テーマ型(とくに資源/素材)で分かれている。
③ 外国株式・新興国型が中国、インドで分かれている。それ以外についても単一国と複数国で分かれている。(東欧や南米の分類も欲しいところですが・・・)
④ 外国債券・世界型も(含む日本or除く日本)で分かれている。(グロソブの実力を誤解することなく測ることができます)
⑤ REITの分類があり、国内と外国で別れている。(モーニングスターのカテゴリー分類にはREITはありません)
⑥ コモディティの分類もある。(モーニングスターのカテゴリー分類にコモディティはありません)
⑦ ヘッジファンドが戦略毎に分類されている。(ロングショート、マーケットニュートラル、マルチストラテジー)
ざっとあげるとこんなところです。細かくあげればまだまだありますが(笑)
とにかく、かゆいところに手が届く分類が設定されています。
個別ファンドのページでは、分類内でのパフォーマンス比較(パーセンタイルランク)があって
一目で、分類内でどれくらい成績が良いのかわかるのも親切です。
それからモーニングスターと同様に、☆の評価もありますね。
簡単に言うと、分類平均に対する効率性(相対リターン/相対リスク)が高い順に5分位で分けてます。
ただし、モーニングスターより☆☆☆と☆☆☆☆の仕切りを厳しくしています。
なので、より厳しい目で評価していると言えます。
相対リスクの算出方法も違うようなので
モーニングスターとは微妙に違う結果になると予想されます。
次に、2、分類毎にベンチマークが設定されていることについてですが
ベンチマークが設定されていると何がいいのか?
それはファンドのアクティブリターン、アクティブリスク、インフォメーションレシオがわかり
ファンドの運用力を測ることができるのです!
端折って書きますが、年金運用やプロの投資家の世界では
ファンドの運用力は、インフォメーションレシオで測るのが常識です。
極端な話、絶対収益のファンドでないかぎりは
トータルリターンやシャープレシオで測ることはあまりないと思います。
今までの投信評価会社のサイトには
アクティブリターン、アクティブリスク、インフォメーションレシオが掲載されていませんでしたが
このサイトでは惜しげもなく公開しています。
しかも、ファンド検索結果のリスト内で、アクティブリターンで並べ替えもできます!
これは、個人投資家にとってはとても画期的なことだと思います。
だって、ベンチマーク(=インデックスファンド)に勝っているか負けているかが
一目瞭然になるのですから。
運用会社からしても冷や汗ものの情報だと思います(笑)
もちろん、イボットソン分類のベンチマークが
個別のファンドにとって必ずしも妥当でないこともあります。
(特に毎月分配型の債券ファンドなどは、かなり片寄った国別配分をしているため)
ただ、代表的なベンチマークに対するパフォーマンスを比較することで
そのファンドが勝っている要因や負けている要因を把握しやすくなったことは間違いありません。
それから、株式ファンドのベンチマークについては
おそらく「配当込み」の指数を使用しているのも「さすが!」です。
(日本株については「配当込み」で間違いないと思いますが、外株の指数は不明です。配当込みなのかどうかハッキリしてもらうとありがたいのですが・・・)
株式ファンドというのは、投資している銘柄の配当金を追加投資して運用していますから
「配当込み」の指数で比較しないと、勝っているのか負けているのか、正確に把握できないのです。
個別ファンドの月報や運用報告書にはベンチマークの実績が出ていることがありますが
ほとんどのファンドは「配当なし」の指数と比較しています。
これは、私からすれば(かなりキツい言い方になりますが)
運用会社がパフォーマンスの説明責任を放棄しているとしか思えません。
逆に、「配当込み」のベンチマークと比較しているファンドがあれば
その運用会社は投資家にとって誠実な会社だと思います。
(ざっと見た限りでは、JPモルガンやフィデリティは「配当込み」を使用するケースが多いようです)
最後に、3、ファンド毎の純資産残高の流出入についてですが・・・
はじめに純資産残高について、ちょっと触れますと
ファンドの純資産残高が重要だということは皆さんお気づきかと思います。
ですが、多ければ多いほど良いというのは真っ赤な嘘です。
アクティブファンドの場合は
残高が大きすぎると、身動きが取れなくなって運用に支障が出てしまいます。
したがって、程よい残高が良いのです。
ただし、その「程よい」というのは
投資対象や運用手法によって違うので
そのへんは良く確認する必要があります。
一方、インデックスファンドの場合には
残高が大きいほうがスケールメリットが働いて
コストが安くなるなど良い影響が多いと思います。
重要なのは、「純資産残高増えています!」=「このファンドは良いファンドです!」ではない
ということを肝に銘じておきましょう。
私の場合、残高が多いファンドは、「ただ単に人気があるファンド」あるいは
「営業力のある販売会社で売っているファンド」だと思っています。
運用力とは何の関係もありません(笑)
さて、残高の流出入の話に戻りますが・・・
残高の流出入というのは、少なからず運用に影響を与えます。
例えば、多額の解約が急に来れば
解約で払い出す資金を作るために、ポートフォリオを崩さなければならないこともあるでしょう。
言い換えれば、運用者が意図しないトレーディングが発生するということです。
資金流出が継続すれば、それこそ運用者は思うように運用なんてできません。
逆に、残高が急激に増えていく場合も要注意です。
そういうファンドはホントにベストな運用戦略が立てられるのでしょうか???
そういった影響を見るために、残高の流出入の傾向をつかむことはとても重要です。
利用の仕方としては(なかなか難しいかもしれませんが)
例えば、あるファンドで大きく資金が流出した月があった場合、
その月のリターンを他の類似ファンドのリターンと比較したり、
同じマザーファンドを共有する兄弟ファンドと比較したりすることで
パフォーマンスに影響が出てないかどうかなど
注目してみるのも良いかもしれません。(かなりマニアな領域ですが・・・)
ということで、久々に思いのままに書いたので
かなりまとまりのない内容になってしまいました。。。
次回からは、もう少し整理して書きますね。
とにかく、「投信まとなび
」すごいです!
他の評価会社さんももっともっとがんばってほしいですね(笑)