完全否定を通そうとする証人に、弁護士は動かぬ証拠が突き付けました。
そうすると、証人は「あのう……」「ええっと……」「うーん」と言葉に詰まりながらも何とか言い逃れようと必死で、即席で言葉をひねり出そうとしていたように感じました。
ですが最後は観念して、思わず出た言葉が「そのとおりです」と弁護人の質問を完全に認めるものでした。
その様子を見ていた私は思いました。それだったら、それまで強気で否定し続けてきたものは何だったの？
１００％ウソをついてきたことを認めたことになるのだから、謝るとか、何かないのかと思いました。
法廷に重大事件の証人として何度も出てきて何度もこんなことばかりしている。それは私には異様な行為に思えました。何か目的がなければ、そんなことはしないですよね。彼は証人として真実を語りき来たのではないと、私は思いました。