中村春根の秘書であるという男の証人。

男は終始、中村春根がどれだけ粗暴な人間か、また自身の仕事の過酷さを語っていた。

特に休み時間もなく働かされる、自分の時間が取れない、業務に追われプライベートもなくなるなどと、とにかく中村春根のオーダーがブラックであるとこれでもかというくらい、芝居がかった口調で熱心に語った。

その後、弁護人が「あなた、中村春根と二人で秘書としてニューヨークに行きましたよね」と具体的な日にちと期間を示して質問した。すると、その男は「ニューヨークに中村春根と仕事で行ったことはありません」と答えた。

 しかし、弁護人は資料を示して、「この日程で行ったでしょう」と聞きなおすと、「ハイ、行きましたが仕事ではいっていません」と答えた。

 そこで「では、何をしに行ったのか」と弁護人が聞くと驚いたことに「中村春根と二人で観光目的で行きました。仕事ではありません」と答えた。

弁護人は「仕事以外で二人でニューヨークに行くのはおかしいでしょう。チケットやホテル、通訳の手配もあなたがしたのでしょう」と具体的に仕事の内容を伝え質問したら、「はい。しましたが、あくまでもプライベートの観光です」と答えたのでした。

最初、業務に追われプライベートがないと言っていた秘書が、まさにその上司と二人でプレイベート旅行に行くなんてことは普通に考えてあり得ないことでしょう。まだ女性の秘書ならそういうこともあるかもしれませんが、男同士で旅行に行くのは???

そして何より働かされている秘書の方がプライベートであると強調するメリットはないと考えるのが普通でしょう。それは結局、弁護人の主張を潰したいという思惑から、無理を言ってるようにしか感じられません。そうでないなら、なぜ「プライベート」だと強調したのかその理由が知りたいです。私には思い浮かびません。

これを不思議といわずして何といえばいいのでしょうか。。。。。。