「お笑い革命!ひと味違うショートスタイルのネタを携え、笑いの革命家たちが
大集結!」
これは「お笑いレッドカーペット」の冒頭に流れるナレーションの文言ですが、
まさにこの言葉通りになってしまいました。
何がというと、今年の「M-1グランプリ」のことです。
敗者復活者も入れれば、決勝に進出した9組のお笑い芸人の内の5組、
最終決戦に至っては、チャンピオンになったNON STYLEを筆頭に、
オードリー、ナイツと全て、いわゆる「レッドカーペット組」の芸人たちで
占められてしまいました。
圧倒的なスピードにテンポ、次々と繰り出されるギャグ…。
今年の「M-1」は、「レッドカーペット組」が完全に制圧した大会でした。
当初、僕自身「レッドカーペット組」のここまでの活躍は考えてもいません
でした。
「レッドカーペット組」にとって、「M-1」は一種の「異種格闘技戦」と感じていた
からです。
そもそも、「レッドカーペット」の演目時間が約1分に対し、「M-1」決勝戦は
4分間。
1分間という短時間ならテンポ良く、ギャグをちりばめた芸をすることは
出来ても、4分間では間延びしてしまうのではないかと思っていました。
つまり、100m走の選手が400mを走ったら、全速力での走りが最後まで
もたないか、何とかもったとしても100m走の時のようなスピードがない
ということです。
しかし、結果は皆さんもご覧になった通りです。
「笑いの質」を落とすことなく、彼らは100m走のスピードを維持したまま、
400mを駆け抜けてしまったのです。
歴代のM-1チャンピオンには、それぞれにそれぞれの漫才のスタイルが
ありましたが、「レッドカーペット組」はスタートから「レッドカーペット」で培った
ダッシュを決め、中間地点もペースを落とさずに、高いスピードを維持。
そして、最後にさらに加速をして、怒涛のゴール。
現在、お笑い番組の頂点に立つ「レッドカーペット」のスタイルが、観客の
リアクションを見ても、今や一番面白いスタイルとして受け入れられて
いるのです。
そうなると、普段400mを専門に行なっている選手では、彼らに敵うはずが
ありません。
スピード感では引けを取らないと思われていたキングコングも、彼らに
比べるとスタートダッシュでもたつき、フリからオチに行くまでが間延びして
いるように感じてしまうほどです。
「Wボケ」という、これまでは斬新なお笑いスタイルだった笑い飯も、
彼らの前ではなすすべもなくやられてしまったという完敗の状態でした。
まさに「お笑い革命」です。
チャンピオンになったNON STYLEに対し、「フリートークは面白くない」と
言っていた審査員たちも、すでに「前世紀の漫才師」になってしまいました。
「フリートークは面白くない」という言葉も裏を返せば、「漫才では君らに
敵わない」という言葉の表れだったのかも知れません。
番組終了後、「おめでとう」を伝えようとして連絡したNON STYLE担当の
電話は夜中の12時まで通じませんでした。
すでに10件以上の仕事のオファーが入ってきているとのこと。
来年に向けて、「革命」はもう動き出しているのです。
追伸
朝日放送の辻プロデューサー、吉本興業の三瀬さま。
高視聴率おめでとうございます。
以前言っていた「革命が起きる」との言葉、本当になってしまいましたね。