いよいよ師走になりました。

入稿の締め切り、取材関係者との打ち合わせ、お誘いの飲み会などに

かき回される慌しい1ヵ月が始まります。


そんな昨日は、激動の日々の前の「戦士の休息」とばかりに、久々の休日。

家の近所のあるショップで、下の写真のものを購入してまいりました。


買ってきた土


園芸用の土?確かにベランダでハイビスカス栽培はしておりますが違います。

正解は、カブトムシ幼虫飼育用マット」。つまりは、カブトムシの幼虫が

食料とするクヌギなどの木くずが混じった飼育用の土なのです。

1袋1000円もする土をなぜ5袋も購入する羽目になってしまったのか。

物語は今年の7月上旬に遡ります。


その日の夜、勤務を終えて自宅マンションに戻ってきたところ、

自転車置き場の陰に、何やら動く黒い物体を発見。

よくよく見てみると、それは成虫のオスのカブトムシだったのです。


久しぶりに見たカブトムシに童心が蘇った僕は、早速近所のドンキーへ行き、

飼育ケースに、飼育用マット、エサなどが入った「カブトムシ飼育基本セット」を

購入。

ケースの中でせわしなく動くカブトムシを肴に芋焼酎を飲んでいました。

ところが…


「やはりオスだけだと、可愛そうじゃん。お前の嫁を連れて来てあげるぞ!」


広いケースの中で、寂しそうな瞳をしたカブトムシに心を打たれてしまった僕は

翌日、早速近所のカブトムシ専門店へ。


ヘラクレスカブトムシなど高価な外国産カブトムシの並ぶ店内で、

国産カブトムシのメスを発見。早速、購入しようとしましたが…。


「カブトムシの1ペアだけじゃ、まだ寂しいなあ」


兎角派手好きの僕は、ケースの中で数匹のカブトムシがうごめく様を想像し、

妙にウットリしてしまい、メス3匹、オス2匹のカブトムシを購入

結局、マンションの薄暗い廊下で、3組のカブトムシを飼育することに

なってしまったのです。


セナ

(ふてくされる愛犬セナちゃん)


愛犬セナの遊び相手を放り投げ、インターネットで調べたカブトムシの

飼育法をもとに計6匹のカブトムシにたっぷり愛情を注ぎながら飼育開始。

しかし、所詮は「カブトムシ飼育初心者」。10日経たない内に1匹、

その後また1匹と、次々にカブトムシは天国へと旅立っていってしまい、

8月中旬のある朝、最後の1匹が冷たい遺体となって発見されたのでした。


ショックから「住人」のいなくなったケースを片付けぬまま、時間は流れ、

ある異変に気がついたのは9月の終わりでした。

ある日、何気なく見たケースの中で、うごめく白い物体を見つけたのです。


「何かいる…。ウジでも湧いたのかな?」


恐る恐るケースの中を調べたところ、そこには驚くべき光景がありました。

その仰天の写真がこれだ(フジテレビ「THE BEST HOUSE」風で)

          

           コレ ワン


           コレ ツー


           コレ スリー


幼虫


ジャーン!!!キャーーーーーッ!!!!!


呆気なく死んでしまったと思われたカブトムシたちがいつの間にか交尾。

あの世への置き土産代わりに、大量の卵を産み落とし、それは密かに

幼虫となり、あの狭いケースの中で行き続けていたのです。


その数、ナント47匹!!!(忠臣蔵か!)


その日以来、僕とカブトムシの幼虫たちの生活が始まったのです。

時間を昨日に戻しましょう。


1つのケースでは狭すぎるので、今や廊下に並ぶ飼育ケースの数は4つ。

買ってきた飼育用マットを交換するために、黒いフンだらけになって

しまっている古いマットを捨てていきます。


土捨て

(黒いツブツブがフンです)


古いマットと一緒に幼虫まで捨てないように注意しながら、ケース内のマットを

すべて空に…。

幼虫たちは空いている植木鉢に、一時避難です。


引越し


空になったケースに買ってきた新しいマットとエサ用の朽木を入れ準備完了。

マットの上に一時避難させていた幼虫たちを放していきます。


新しい土


我先にと土の中へモゾモゾと潜っていく幼虫たち。

最初の頃は多少気持ちの悪いものでしたが、今ではその動く様を

とても愛おしく感じてしまいます。これも親心のようなものでしょうか?


本来1つのケースで多頭数の幼虫を飼育するのは、幼虫同士が共食いなどを

してしまい良くないというので、今度は個別飼育できるケースを買って

こなければと思っています。


カブトムシのマット交換が終わった後は、少々ふてくされ気味の愛犬セナ

連れて外へ散歩。

気がつけば、さっきまで明るかった空は漆黒となり、どこかの家から

「サザエさん」のエンディングテーマ「サザエさん一家」が聴こえてきます


「もうすぐ楽しかった日曜日が終わってしまう」


子供の頃に感じた日曜日の夕方の何とも言えぬせつない気持が、

久しぶりに蘇ってきました。

斯くして、業界人の貴重な休日は、カブトムシとヨークシャーテリアの世話で

無情に過ぎ去ってしまったのです。