展覧会の見どころ
書家・紫舟さんが「人を愛しく想う気持ち」をテーマに、賛同アーティストの音楽(歌詞=メッセージ)を書や絵画、彫刻などで表現。
作品の基となるのは、小田和正、GAKU-MC、久保田利伸、スガシカオ、SEKAI NO OWARI、ナオト・インティライミ、Mr.Children、ゆず、RADWIMPS、レミオロメン、ONE OK ROCK(※五十音順・敬称略)という名だたる11組のアーティストたちの音楽(歌詞=メッセージ)。紫舟さんが今回のために手掛けた作品は、約30点にものぼる。
たとえ音が声が届かなくても、アートを通じて音楽の世界に触れることで新しい感情が芽生えるはず。そんな想いが込められた、力強く繊細で美しい作品の数々をお見逃しなく。展覧会の会場内は撮影もOKなので、ぜひ心に残った作品を写真に撮ってSNSや大切な人へシェアしよう。
※作品の一部はチャリティーオークションを行い、収益金は寄付される
――展覧会の題字タイトルも紫舟さんが手掛けていますが、この作品にはどのような想いを込めましたか?
生きていると、苦しいこと、辛いこと、寂しいことが覆いかぶさり、心が暗闇に包まれることがある。そんな時には、なにかを信じ、うつむいていた顔を上げて、浅い呼吸をやめ大きく息を吐ききると、一握の希望を、吸い込めた気になれることもある。前を向いているだけで好機が訪れると信じることだってできる。人が人を想うあたたかさに気づけることだってある。
この題字は、顔をあげて前をむくことにした姿を描きました。
――アーティストの音楽=詞と向き合うにあたって、大切にされたことはありますか?
歌は、1歌詞、2リズム、3メロディ、からなっています。本展は、歌からリズムとメロディを抜きます。すると、歌詞には、別の命が宿るのです。歌詞に力がある、Mr.Childrenさんや小田和正さんの歌詞は、人生と対峙し背負った責任感が言葉から溢れてきます。その言葉は筆と相性がよく、和紙によくのり、歌い手の想いがしっかり定着してくれます。
メロディやリズムが先行する歌手の方もいます。そのリズムは耳には聞こえないのですが、書の間や筆の強弱で、リズムを打つようにしています。
歌手の方、一人ひとりの想いにできるだけ寄り添い、そしてそこから離れ筆を持ち創作をすることで、彼らの期待に応え予想を超えるものを、生み出していくことを大切にしています。
――作品の中には、複数の楽曲から生まれたアートがあるそうですね。これはどのようにして生まれましたか?
歌詞を読んでもわからない男心があり・・・。時々、周囲の方に聞いてみたり。それでも私が経験したことがないことや、考えたことがないことは、分からないままでした。自分の立場や経験に置き換えずに、その方の他の歌を大量に聴くようにしました。
すると、一貫したメッセージがあることに気づきました。たとえば、スガシカオさんは人生を生き抜く応援歌だったり、SEKAI NO OWARIさんは違いはみんなあって争わずに乗り越える道に気が付けるメッセージだったり。
その想いに寄り沿ってみると、複数の楽曲が混在するひとつの作品にすることがその人をより的確に表現できるのではないかと感じるようになりました。ぜひ会場でご覧ください。
――最後に。展覧会へ来場されるみなさまへメッセージをお願いします
どんな楽曲も聴いた後にいつも思うのです「人は人を想っている」と。だけど、その声が聞こえないと不安が募り、信じることを諦め疑う方を選んでしまったり。お互い深く想い合っているのに、想いは入れ違い、別れを選んでしまったり。その経験は誰しもあると思うのです。
ぜひご来場いただき、心のやわらかいところをあたためてくれる展示に、心を委ねてみてください。「人は人を想っている」ぬくもりに包まれると信じ。











