ある朝カックンが緑の虫を持ってきた。食べてみると、髪の毛が金色になった。「どこに行ったの?」2級友人が聞いてくる。何も言えないことがこんなにも清々しいなんて、感動しながら夜に星を見る。デネブは、まだか!!と待っているとやがて季節が変わってしまった。その頃には虫が体内で育っていたのだろうか?全身が黄色になっていって、スベスベしたゴム人間になってしまった。1級家族が笑って殴ってきたが、痛くもない。もう痛みなんて無縁なんだな、と悲しくなる。結局、悲しさは寂しさと孤独感と波音をあわせたカマキリ状のものであって、木の周りにはいつだって虫がいることに気付かされた。名称を持たない僕らは個別的に相手をランクで把握するのだ。わかるのは、ただ人がいて、虫がいて、金になった獅子王の僕がいる。王だからといっても、力があるわけでもなく、指先で蟻を助けられるだけ。3級先生は足を踏みならして戦場に向かっていくというのに。明るい羽は天国に行く道標とならない。カックンはどこに?思い出すが、私は私の中に一種の変質をみる。1枚の絵画に縮毛の漆黒の肌をした鼻の高い男が描かれている。「死んだか?」5段王の声だ。僕は自分自身を手放して、砂の中に埋もれて行く。熱い。太陽の熱とは違う。このアツさは、決して自然界には存在しないもの。破裂する心臓の中で、馬鈴薯の花が咲く。見目麗しきエルマー型恋人が立ち現れる。艶やかな緑に覆われて、苦しみの渦を削っていく。ゆっくりと動くマモノ(マアジ)たちよ。どうか満ちるべきアンモニアを食べさせておくれ。