昨日(2017年1月25日)の日経新聞記事によれば、東京都の豊洲市場が開場した場合、年間100億円の赤字になるだとか・・・。
減価償却費も含めた総経費は170億円程度の上る一方、業者から徴収する使用料などの収入は70億円程度だそうです。
この試算には、移転延期に伴う補償費用や追加の土壌汚染対策費などは含んでいないそうです。
この事業計画は、今になって分かったことでしょうか。
そもそも当初の事業計画はどのようなものだったのでしょうか。
築地の業者は、移転に備えて既に300億円の設備投資を行っているそうです。
豊洲市場の問題は、事実が分かるたびに不可解さが増していくばかりです。
どのような結着を迎えるのでしょうか。
さて、同じく昨日の日経新聞に「中古マンション価格どう動く 金利より在庫・株価に留意」という記事が掲載されていました。
金利情勢が不動産価格の構成に影響を与えます。
金利が低い時期は、投資家が資金調達しやすく、投資家の購買力が上がります。需要が多くなり、不動産価格は上昇します。
金利が高くなれば、投資家は資金調達を控えます。投資家の購買力が下がり、需要が減るため、不動産価格は下落します。
実際には、インフレ等の影響もあり、この通りにはならないのですが、低い金利が不動産価格を下支えする要因となることは間違いありません。
今回の記事は、金利の変化が不動産価格にどのように影響するか、分かりやすく解説されています。
今回の記事は、中古マンション価格にフォーカスした内容ですが、金利の変化が中古マンション価格に与える影響を解説したうえで、むしろ、現時点においては「在庫と株価」が中古マンション価格に大きな影響を与えるのではないかと解説しているところが特長です。
すでに住宅は大きな余剰があります。
毎年の世帯数の伸びよりも、新築住宅着工件数のほうがはるかに多い状況でもあります。
記事では、価格が高止まりしているうちに売ろうという人が増えれば在庫は増加し、価格下落圧力は強まる可能性があると解説されています。
中古マンション価格と株価の相関関係も見逃せません。
記事では、東京23区内の中古マンション成約単価と日経平均株価のグラフが紹介されていますが、強い相関関係があることが分かります。
ここのところトランプ大統領絡みの報道ばかりですが、日本株については株高と株安、両方の材料が交互に出てくるような状況です。
記事では、中古マンション価格は、今年秋ころまでは一進一退、以降は下落傾向が明確になるのではないかと予測されています。
やはりマンション投資も「下がりにくい」という目線で物件選びをするべきでしょう。
なにをもって「下がりにくい」とするのか。
その要素は、個々の投資家の主観によって決まるのではありますが・・・。