今年の歯科の保険改定でも

小児口腔機能発達不全症

高齢者口腔機能低下症

削除されることなく

日本の保険制度にちゃんとこういう口腔機能の評価の概念がしっかり根付いたようです。

 

お口の機能には

①摂食・咀嚼・嚥下機能. ②発音・構音機能. ③その他

があり、

食べる・味わう・噛み砕く・舐める・飲み込む・・・とか

喋る・歌う・音を出す・口笛を吹く・楽器を吹く・・・とか

息をする・熱を放散する・身体を支える・表情を現す・・・などなど

色々な機能がありますが、

 

どれをとっても大切なのですが、

最もイメージしやすいのがちゃんと噛めるということではないでしょうか?

この「よく噛む」ということだけでも、

こんなに色々な効果が期待できるのですから

お口の機能を軽く考えることはできませんね。

 

脳の中でも、

大脳皮質において感覚のインパルスが最初に到達する部分を1次感覚野といい

それに対応する運動領域もあり、

外界あるいは体内からのさまざまな感覚に関する情報は嗅い以外のすべては、視床に中継されたのちそこに伝達され処理されていくわけですが、それらの面積を示したものを

下の図のようなペンフィールドのホムンクルスと言って

小学校の教科書にも載っていたりするのですが、

その感覚や運動領域のうち1/4は口腔領域に関係するとも

言われていますから

賢い人に育っていってくれるためにも

お口のことをおろそかにしてはいけないな~~ということがわかりますよね?

(口も手もしっかり動かそう!)
 

口腔機能発達不全症に関する資料はとても分厚いので

一目でよくわかるな~~というキャッチーな図を他から引用してみました。
(以下出典は画像検索してください)

まあ、こんな感じですね。

わかりやすいし可愛いですよね。

作製した人、凄いですよね。(尊敬)

 

現代社会の野放図な生活習慣で育ってきているお子さんのほとんどが

チェックついてしまうんじゃないですか?
上に加えて夜、口開けて寝てると完全にアウトでしょうね。

 

 

口の形態も機能も虚弱
こういうお子さんは、成長期にある程度修正して育てておいてもらわないと

後々大変お困りになると思いますよ。

 

もちろん、歯科では

虫歯になりやすいとか、

歯が欠けたりひび割れたり、

歯磨きがしにくい、

修復したものが次々駄目になって何度も何度も歯科治療を必要とする、

歯周病になりやすい、

口臭に悩まされる、

歯が割れる、歯が折れる、

歯を失いやすい、

歯を失った後、無理な欠損修復をせざるを得なくなって結果がよくない

歯科医療不信に陥り歯医者の悪口ばかり言う厄介な患者になり継続したまともな歯科治療に繋がらない・・・・

 

というようなあらゆる問題が襲い掛かってくるのが想像できますが、

 

それ以上に怖いのが、

高齢になった後の口腔機能低下症に陥って

認知機能が低下したり社会的不活動に陥ったり・・・

 

65歳以上またはそれ以下の方でも脳梗塞やパーキンソン病等の後遺症や疾患がある方の場合、

小児の口腔機能発達不全症と同時に、

主に老人で口腔機能低下症という病名が保険病名になりましたが、

●健康な歯が揃っていない、または歯が生えそろっていない

●発音が不明瞭で滑舌が悪い

●お口ぽかんと開けて寝ているとか、鼾をかいている

●口内炎や粘膜の炎症ができやすい

●食事時間が極端に短くてそもそもよく噛んでいない(肥満や食べ過ぎ、だらだら食べにも繋がりますね)

●お顔が歪んでいたり適切な咬合高径を保てていない

●お口の中が汚い(歯磨きが下手とか、そもそも歯磨きの習慣がついていない)→酷いと虫歯や歯肉炎がある

●食べこぼしたり、お食事中にくちゃくちゃ音がする

●硬いものや複雑な食形態のものを食べたがらない

(お子様の場合はカレーとか麺類とかパンとかが好きで魚とか肉とか食べるのを嫌がるって感じかな?)

●粉薬を飲みこむのが無理だったり、飲み込みが下手で猫背で食事をすする

●いつまでも口の中に食べ物が残っている

●口呼吸

なんてところは、小児も老人も同じですよね。

この口腔機能がそもそも発育不全なのか?

元はある程度の口腔機能を獲得できていて徐々に機能が低下していったのか?

は、      ------ーーー

       ↑                

      ↑     ---ー          ↓

        ↑        ↓           ↓   

                 ↓               ↓

成長期のアゲアゲ具合によっても大きく異なってくると歯科では考えています。

赤のケースが正常に発育して長い100年健康人生を楽しめるパターンとすれば

緑のケースが

口腔機能発達不全症からの~~~~~~口腔機能低下症一直線

将来的にオーラルフレイルに陥り

口腔機能低下症になり

口腔機能障害になりやすいパターン

 

こうなると歯科だけでは上手く対処できないですから

心療内科や栄養管理士、理学療法士等複数の医療スタッフが充実している

介護施設で管理することになっていくのかもしれません。
まだまだ若い20代、30代、40代では口腔内のちょっとのことでも感受性が高まって

過緊張状態になって歯科をあちこち変えてドクターショッピングに陥るという状態が間に入っているかもしれません。

健康で頑丈でタフでキャパが広い人は口腔のキャパも心のキャパも広いんですけどね。。
口腔内は鋭敏になりやすい部位ですから

歯科の治療で一旦不調になって馴染めない状態(適応障害)に陥ると

安寧な社会生活が営めなくなり

そういう非常に鋭敏な状態に陥る方も時々おられますね。

過度のストレスは身体を蝕み酸化し老化を加速しますよ。

 

 

以上、歯科が関わる口腔機能の連続性や考え方について

主に日本老年歯科医学会から図を引用させていただいて

書いていますが、

小児期からの連続性がなくても

口腔機能に問題を生じるのは大病や、癌、交通事故などの外科を伴う治療後等でも

突然に生じてしまいますから

そういう突発的な問題に至ったケースにも

歯科の場合、補綴という分野が対応してきています。

補綴という分野は一般歯科が主に担っていますから

一般歯科で小児から老人、介護の現場への往診まで

幅広く歯科治療を提供しているごく普通のかかりつけ歯科医院の存在は

日本人の健康を促進、維持、管理していくうえで

とても重要な役割を担っているので

保険歯科診療にこういう機能的な問題への保険算定が認められるようになったのですね。

日本人はネット検索して上手く作られたHPに引っかかって

歯科医院をあれこれあれこれ物色するのではなく、

出来るだけお近くのかかりつけ歯科医院との関係をもっと大切にしてほしいと思います。

 

かかりつけ歯科医院ももうちょっとしっかり時代についていく努力が必要でしょう。

 

さて、この虚弱な口腔機能を

最もよく表すのがよく噛めるか?ってことなのだと思いますが、

発育中のお子さんの場合、歯がグラグラ抜け替わる時期がありますから

左右同側同じように抜け替わるように発育していなければ

様々な問題を抱えていくことになります。

左右同じように抜け替わっていることや

上下の正中がちゃんと合致していること、

これはよい歯並びつくりの基本になります。

よい形態とよい機能は両方大切ですね!

成長期に口腔機能に問題を抱えてしまっているお子さんの場合、

ご家庭での管理面にも問題があるのでしょうし、

いきなり硬い装置を固定してしまうのは

ちょっと無理がありますよね。

 

そこで

こんなちょっと柔らかめの装置を使って

しかも、歯科医院を上手く使って

虫歯知らずの健康なお口の形態と機能を成長期に獲得させておきませんか?

 

お子さんの子育ては核家族ではお母さまの負担が大きすぎますよね?

専門的な知識がない一般のご家庭だけでは

お子さんの発育のチェックも難しいでしょうから

お近くのかかりつけ歯科医院で

口腔機能獲得に力を入れてくれている歯科医院を探して

虫歯ゼロだけでなく、

よい口腔機能を目指して

しっかり検査、指導、管理をしてもらい

成長期を無駄に過ごさないようにされることをお勧めしたいと思います。

 

そういう時に、T4KMyobraceEFラインなどの

比較的柔らかい素材による口腔機能育成矯正は

ご家庭の強い味方になってくれるでしょう。

当医院は保険医療機関ですから

初期虫歯もちゃんと管理しています。

また、

口腔形態や機能の育成に関して

熟練したスタッフが多数在籍して

専門的な指導を行っていますから

ぜひ、あなたの

ご家庭のかかりつけ歯科医院として

お役立てください。

 

田舎には

田舎の歯医者さんの歯科医院があるから安心ですね!
子育てって、親力が試されているんですよね。
本当に色々な意味でね!

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