1953年5月29日、登山家であるエドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイがエベレスト登頂に人類史上初めて成功しました。この時、ノルゲイの腕に着けられていた時計はロレックスでした。ロレックスは二人の功績を讃え、同年10月にエクスプローラーⅠのRef.6350を発表します。スポーツモデルの中では小ぶりな36mm(Ref.214270のみ39mm)はスーツにも合わせやすく、さらにはドラマで木村拓哉さんが着用したことで大人気となりました。今回は査定する機会が多いRef.14270以降についてまとめてみました。

エクスプローラーⅡは1971年にエクスプローラーⅠの上位モデルとして発表されました。コンセプトはエクスプローラーⅠと同じく、山岳や洞窟といった極限の環境で活動する探検家のための時計です。ベゼルには24時間の目盛りが採用され、視認性に優れた24時間針、さらに昼夜の区別がつくようにデイト表示も搭載されました。今回は査定する機会が多いRef.16570以降についてまとめました。

 

 

エクスプローラー歴代モデル

エクスプローラーは1953年に発表されましたが、その前年にRef.6150が発表されています。このRef.6150は「EXPLORER」と表記されている個体はごく一部で、多くの個体には「PRECISION」と表記されています。さらにRef.6350はクロノメーター認定を受けていることもあり、こちらを初代エクスプローラーとする意見が多いようです。

エクスプローラーⅠ

1952年~1953年 Ref.6150(プレ・エクスプローラー)

1953年~1955年 Ref.6350(初代エクスプローラー)

1955年~1959年 Ref.6610

1960年~1989年 Ref.1016

1990年~2001年 Ref.14270

2001年~2010年 Ref.114270

2010年~2021年 Ref.214270

2021年~ Ref.124270、Ref.124273

エクスプローラーⅡ

1971年~1987年 Ref.1655

1984年~1988年 Ref.16550

1991年~2011年 Ref.16570

2011年~2021年 Ref.216570

2021年~ Ref.226570

 

Ref.14270(1990年~2001年)

Ref.14270の前のモデルであるRef.1016は、1960年~1989年という29年間に渡って生産されたロングセラーモデルでした。今ではヴィンテージロレックスといえばRef.1016と言うほど、世界中のロレックスファンに愛されたモデルでした。

Ref.1016からの変更点

風防の素材変更

風防がプラスチック製からクリスタルサファイア製になりました。

ムーブメント

ムーブメントがCal.1570からCal.3000へ変更され、振動数が19,800からロレックスのムーブメント標準的な振動数である28,800になりました。振動数が多い=精度の向上となります。

ダイヤルデザインを大幅に刷新

インデックスにメタルの縁取りがされました。「369」の白いラインは夜光塗料ではありません。

マイナーチェンジ

バックルがダブルロックに

1995年頃にバックルがシングルロックからダブルロックへ変更されました。また同時期に、ケースとブレスレットを繋ぐ貫通穴がなくなりました。

夜光塗料がルミノバに

1999年頃には夜光塗料がトリチウムからルミノバに変更されました。1998年~1999年頃の個体は、6時位置の表記が「SWISS-T<25」から「SWISS」へ、そして1999年頃~2001年に製造された個体は「SWISS MADE」へ変わりました。

ブラックアウト

1989年~1991年頃に製造された個体にのみ存在するレアモデルがあります。それは「369」のインデックスが白いラインがなく、黒いラインが施されている個体です。非常に生産数が少ないためコレクション性が高く、取引相場も白いラインのRef.14270に比べて高額になります。

 

Ref.114270(2001年~2010年)

Ref.14270からの変更点

ムーブメント

ムーブメントがCal.3000からCal.3130へ変更されました。メンテナンス性と精度が向上しました。

フラッシュフィットが一体化

1999年に分離型から一体型へ変更になりました。

王冠の透かし

風防の6時位置に王冠(クラウンマーク)の透かしがレーザー刻印されました。

マイナーチェンジ

ルーレット刻印

2007年に偽造品防止のため、ダイヤルと風防の間に「ROLEX」の文字と12時位置に王冠マーク、6時位置にシリアルナンバーが刻印されるようになりました。

 

Ref.214270(2010年~2021年)

Ref.114270からの変更点

ケースサイズが大型化

50年以上に渡って36mmという控えめなサイズだったエクスプローラーⅠ、Ref.214270は3mmもサイズアップして39mmというケースサイズになりました。当時は大きな驚きと賛否両論があったと記憶しています。

ムーブメント

ムーブメントがCal.3130からCal.3132へ変更されました。耐磁性、耐衝撃性が向上しました。

インデックスのデザイン

「369」から白いラインがなくなり、なにもコーティングされていません。夜光塗料がルミノバからクロマライトへ変更され、発光時間が8時間と倍に伸びました。

堅牢性が高いコマとバックルへ

コマの中央が中空から無垢となり重くなりました。さらにバックルもより頑丈な作りとなりました。

マイナーチェンジ

「369」インデックスが変更

2016年、「369」インデックスに夜光塗料が追加されました。さらに39mm径には少し短いと言われていた針が長くなりました。特に分針が長くなったように見えます。

 

Ref.124270(2021年~)

Ref.214270からの変更点

ケースサイズが36mmへ回帰

Ref.214270からは39mmへサイズアップしましたが、再び36mmへと戻ることになりました。サイズダウンに伴い、ブレス幅やバックルも一回り小さくなりました。エクスプローラー=36mmという時計ファンは多かったと思いますので、このサイズダウンは嬉しかったのではないでしょうか。

モデル表記が上に

「EXPLORER」の表記が6時側から12時側へ配置変更されました。

ムーブメント

Cal.3132からCal.3230へ変更され、パワーリザーブは48時間から70時間へと延長されました。ムーブメントの変更に伴いダイヤルの6時位置にある「SWISS MADE」、「SWISS」と「MADE」の間にクラウンマークがスタンプされました。Cal.3230はサブマリーナノンデイトでも採用されているムーブメントです。

 

Ref.124273(2021年~)

エクスプローラーⅠ初のステンレス×イエローゴールドモデルです。Ref.124270と同時に発表され、36mmへのサイズダウンと共にコンビモデルの発表は大きな話題となりました。さらに「探検家、冒険家へ向けてのモデルなのにコンビモデル?」というツッコミも聞かれましたが、サブマリーナにもコンビがあるわけですし、時計はファッションの一部というロレックスの開き直りみたいなものが感じられて良いのではないでしょうか。スペックはRef.124270と同じです。

 

Ref.16570(1991年~2011年)

Ref.16550からの変更点

ムーブメント

Cal.3085からCal.3185へ変更され、精度とメンテナンス性が向上しました。この二つのムーブメントの最大の特徴は短針が単独で動く点です。Cal.3085はRef.16550だけではなく初代GMTマスターⅡのRef.16760に、Cal.3185はGMTマスターⅡの次世代機であるRef.16710にも搭載されています。

ベゼルのフォントと彫り

左のRef.16550に比べるとフォントがすっきりと、一回り小さいデザインとなっています。Ref.16550にも同じようなフォントが確認されていますが、Ref.16570で大きめのフォントは確認されていません。

ダイヤルのカラーバリエーション

Ref.16550には黒、白だけではなくアイボリーが存在していましたが、Ref.16570は黒、白の2色展開となっています。ただ、アイボリーという色はもとから存在せず、白が経年劣化したという説もありますが、真偽のほどは定かではありません。他にも、アイボリーという色は存在したが、視認性が悪いために生産中止となったという説もあります。

マイナーチェンジ

バックルがダブルロックに

1995年頃にバックルがシングルロックからダブルロックへ変更されました。

夜光塗料がルミノバに

夜光塗料がトリチウムからルミノバに変更され、6時位置の表記が「SWISS-T<25」から「SWISS」、そして「SWISS MADE」へ変わりました。「SWISS」表記はロレックスファンからは「オンリースイス」と呼ばれています。

フラッシュフィットが一体型に

2000年にフラッシュフィットが分離型から一体型に変更され、堅牢性がアップしました。

王冠の透かし

2004年に風防の6時位置に王冠(クラウンマーク)の透かしがレーザー刻印されました。偽造品防止のためと言われています。

横穴がなくなる

2004年にケースサイドのケースとブレスをバネ棒で繋げる横穴がなくなります。

ルーレット刻印

2007年に、ダイヤルと風防の間にあるステンレスの部分に「ROLEX」の文字が刻印されるようになりました。6時位置の部分にはシリアルナンバーが刻印されています。この刻印を「ルーレット刻印」と呼びます。

ムーブメント

2007年頃からCal.3185からCal.3186へ変更されました。GMTマスターⅡのRef.16710も同時期に同様の変更を行っています。Ref.16710は生産終了直前のムーブメント変更ということもあり、Cal.3186を搭載したRef.16710は取引価格が高騰していますが、Ref.16570ではその後も生産が続いたことから高騰はしていないようです。

 

Ref.216570(2011年~2021年)

Ref.16570からの変更点

ムーブメント

Cal.3185、2007年頃からはCal.3186を採用していたRef.16570ですが、Ref.216570からはCal.3187を搭載しています。耐磁性、耐衝撃性が向上しました。

ケースがサイズアップ

ケースサイズが40mmから42mmへサイズアップしました。厚みも12.5mmと0.5mmほどサイズアップ、リューズは1mm大きくなり7mmになりました。

ベゼルのデザイン

ベゼルの表記が太く濃くなり、視認性が向上しました。奇数を表す▼の目盛りは一回り小さくなりました。

ダイヤルのデザイン

針、インデックス、デイト表示が一回り大きくなりました。「EXPLORERⅡ」のモデル名がオレンジ色に変更されました。GMT針も赤からオレンジへ変更され、下の画像の初代GMTマスターⅡであるRef.1655を思わせるデザインとなりました。

堅牢性が高いコマとバックルへ

コマの中央が中空から無垢となり、重くなりました。さらにバックルもより頑丈な作りとなりました。

 

Ref.226570(2021年~)

Ref.216570からの変更点

ムーブメント

Cal.3187からCal.3285へ変更されました。パワーリザーブは48時間から70時間へと延長されました。ダイヤルの6時位置にある「SWISS MADE」の「SWISS」と「MADE」の間にクラウンマークがスタンプされています。

針のデザイン

Ref.216570の黒文字盤では、針の根元がブラックコーティングされて針が浮かんでいるように見えるデザインでした。「ファントム効果」とも呼ばれるデザインです。Ref.226570ではブラックコーティングがなくなりました。

ラグの幅とブレスの幅

上がRef.216570、下がRef.226570となります。Ref.226570の方が1mmだけラグが細くなりました。また、このデザイン変更によりRef.226570の方がブレス幅が広くなっています。

 

エクスプローラー買取価格表

更新日:2024年7月1日

 

エクスプローラーⅠ 

ステンレス 型番:224270

未使用品買取価格 148万円~

 

エクスプローラーⅠ 

ステンレス 型番:124270

未使用品買取価格 137万円~

 

エクスプローラーⅠ

イエローゴールド×ステンレス 型番:124273

未使用品買取価格 178万円~

 


エクスプローラーⅠ 

ステンレス 旧型 鏡面バックル 型番:214270

中古品買取目安価格 ~90万円

 

エクスプローラーⅠ 

ステンレス 新型 型番:214270

未使用品買取価格 お問い合わせ下さい!

中古品買取目安価格 ~100万円

 

エクスプローラーⅡ ステンレス

文字盤ブラック 型番:226570

未使用品買取価格 172万円~

 

 

エクスプローラーⅡ ステンレス

文字盤ホワイト 型番:226570

未使用品買取価格 188万円~

 

エクスプローラーⅡ ステンレス

文字盤ブラック 型番:216570

未使用品買取価格 お問い合わせ下さい!

中古品買取価格 ~118万円


エクスプローラーⅡ ステンレス

文字盤ホワイト 型番:216570

未使用品買取価格 お問い合わせ下さい!

中古品買取価格 ~128万円

 

エクスプローラーⅠ ステンレス

ブラックアウト 型番:14270

未使用品・中古品買取価格

 お問い合わせ下さい!

 

エクスプローラーⅠ 

ステンレス 型番:14270

中古品買取価格 ~70万円

エクスプローラーⅠ 

ステンレス 型番:114270

G番、ランダム番、

お問い合わせ下さい!

中古品買取価格 ~75万円

 

 

エクスプローラーⅡ ステンレス

文字盤ブラック 型番:16570

トリチウム シングルバックル

お問い合わせ下さい!

中古品買取価格 ~95万円

 


エクスプローラーⅡ ステンレス

文字盤ホワイト 型番:16570

トリチウム シングルバックル 

お問い合わせ下さい!

中古品買取価格 ~105万円

 

質船橋店限定価格となります!

お問い合わせの際は

『ブログを見た』と言って頂ければ

幸いです!

○未使用品買取価格の適応条件

・最新の保証書で、日付が1か月以内 ※1か月以降のものも、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい

・付属品が全て揃っている

・当店の規定に基づき、未使用と判断できるもの

○中古品買取価格の適応条件

・保証書が無記載ではなく、最新の保証書

・付属品について年式相応のものが全て揃っている

・目立った傷や打ち傷がない

・バックル、リューズに損傷がなく正常に機能している状態

 

エクスプローラーの買取・質は大黒屋質船橋店へ!!

いかがでしたでしょうか?ロレックスのスポーツモデル、プロフェッショナルモデルの中で最もシンプルなエクスプローラーⅠ。デイト表示もなく、36mmとシャツの袖口に綺麗に収まるサイズはファンも多かったと思います。しかしRef.214270でまさかの39mmへのサイズアップ、Ref.124270で36mmケースに戻るという面白い経歴のモデルです。36mmファンの声がロレックスに届いたのかも知れませんね。そして、エクスプローラーⅠの進化系であるエクスプローラーⅡ。こちらは視認性を意識した探検家、冒険家のための時計というエクスプローラー本体のコンセプトを守っているといえるかも知れません。現在はステンレスモデルしか発表されていませんが、コンビとか金無垢とか出るのか気になるところですね。

 

・昔初めてのボーナスで購入したけど、相場が高くなったから現金に換えたい

・スマートウォッチが便利、リモートワークで時計を着ける回数が減ったし売ろうかな

・正規店で定価で買えた!売る!

・給料日まで少し現金が足りないから、エクスプローラーを質入れしたい

 

という方、ぜひ大黒屋質船橋店を選択肢の一つにお考えください!

また、「先月までは○○円だったけど、今はいくらまで上がったの?」「これだけ付属品が揃っていてこのコンディションだといくら?」という方もぜひ当店へご相談ください!!

 

お読みいただき、ありがとうございました!!

 

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大黒屋 質船橋店

千葉県船橋市本町1-8-1 ケーアイ・フナバシ1F

047-495-5831

営業時間 10:30~19:30(定休日なし)