走行中のブレーキもしくはギアチェンジの影響か、スピードの増減が小刻みに変わる瞬間、車体全体のあちらこちらから軋む音が響き渡る。

とても心配になる。


これから旦那さんと旦那さんの母と3人でお酒を飲みに行く。皆、明日仕事の為、早めの切り上げになるだろう。


そして電車はギシギシと音を立て、車体の枠がグニャグニャ揺れている錯覚さえ覚える始末。

とても、心配になる。


空は大きなスクリーンに夜の藍色を映し出し、少しずつ闇のインクが足されていく。

いつの間にか夜に取り替えていく常套手段だ。


いつもの電車のベンチシートで少し前にズレたお尻の座る位置を整え、これから賑やかな場でお酒を飲む予定。


夜は少しずつ意気揚々と鼓動を蓄え、静かな気配を隠し切れず、見渡すこの景色を深い紺色に染めていく。