おじさん、

やっぱり私が死ぬ。
 
おじさんはずっと生きるはずだから、
私が生まれ変わって会いに来るね。
 
ずっとここに居て。
訪ねてくるから。
約束するから。
 
おじさんの剣を抜かなければ、
死ぬのが花嫁の定めと聞いた後、
 
 
例え何が待ち構えていようと、
君の手は離さない。
 
誓って言える。
 
そう言って抱き締めてくれたから、
私は「生きる」と決めた。
 
いくら私が色々経験して来ていても、
まだ人生を二十年しか生きていなくて。
 
いくら私の名簿が届いたと言われても、
病気でもなく、怪我もなく自由に動くことができて。
 
「死」を、恐れてしまえば、
一歩も動けない、家からも出られない。
 
でも、おじさんは、
私を守ると誓ってくれた。
 
だから、私は、
「生きる」と決めた。
 
私は私らしく、
日々を精一杯生きる、と決意した。
 
死はいつの日か誰にでも訪れる。
その、「死」から、おじさんが守ってくれると言う。
それで充分以上に私は幸せだと思う。
 
だから、バイトも、大学も、
おじさんとの時間も、
一瞬も無駄にせず、いつかその瞬間が
訪れる時まで生きようと決めた。
 
私は生きる。
 
そして、最後まで…。
そう、私が望む限り、求める限り。
私のおじさんは、最後まで、
私を守ってくれる。
 
そう思うからこそ、
おじさんと生きようと決めた。
 
10年経って、会社の屋上で
おじさんと再会した後、
 
記憶が戻って、私の心に
おじさんが戻ってきた日、
 
私にとっておじさんは、
私の魂で永遠になった。
 
例え何が待ち構えていようと、
君の手は離さない。
 
誓って言える。
 
そう言ってくれたおじさんが、
本当に手を離すことなく私の側に戻り、
側にいてくれて、愛していてくれた。
 
だから、私は、変わらずにただ、
おじさんだけを見つめて生きていられた。
 
うん。私、生きたよ。
 
そして、今度は、あの約束を、
私が守る番。
 
消え行く意識のなか、
おじさんの、
ちょっと照れたあたたかい笑顔を
思い出した。
 
待ってて…。
 
 
 

***

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