猫の腎不全・慢性腎臓病 ふくちゃんのサプリメント② | ふぁんふぁんのしっぽ ~猫の腎臓病・糖尿病 ブログ~

猫の腎不全・慢性腎臓病 ふくちゃんのサプリメント②

前回アップしたふくちゃんが使ってたサプリメントの続きです。
リンや尿毒素の“吸着剤”は前回書いてますので、今回は“それ以外”を。
今回はめちゃ長いので、情報が必要な方でも読むのが苦痛ですw



その前に、乳酸菌系のサプリメントについて。

腎不全・腎臓病に対して多くの乳酸菌サプリが使われていますが、
この乳酸菌と腎臓の関係について以前アドバイスを頂きました。

超簡単にいうと・・・

乳酸菌を取り入れると腸内で免疫系に働きかけ、
炎症性サイトカイン
(*1)が産生されて病原菌を攻撃します。
IL-6(インターロイキン-6)や、TNF-α(腫瘍壊死因子α)などの炎症性物質です。


*1:炎症反応を起こして細菌などの病原菌を排除する為の情報伝達物質。

実はこの炎症性サイトカインが病原菌だけでなく他の臓器(腎臓など)も攻撃し、
腎臓にもダメージを与えてしまうという事です。


獣医師に聞いても聞いた事ないで終わらされるだけですが、
いろんな論文とか読んで考えれば、なんとなくなるほど・・・となります。
ただ、ある程度勉強しないと理解できないほど奥が深いです。

なので、これに関してはまだまだ勉強中なので詳しく説明できませんし、
どの程度のダメージがどこまであるのかも分かりません。
やればやるほど深い闇に引きずり込まれていきます。

しかも、「腸腎連関」という言葉にあるように、腎臓と腸管が相互に影響しあっており、
そこには腸内細菌のバランスをコントロールする事がカギとなっているとの事。

★東北大学~プレスリリース「腸腎連関」★


そもそも、菌系サプリで数値が改善されている現実があるので、
今のところ、僕ごときの知識で乳酸菌を語ることは出来ません。
なので、一旦は「こんなアドバイスを受けました!」というご報告とし、
今回の記事は、腎不全での標準治療を前提にしたふくちゃんサプリとして書きます。

ちなみに・・・乳酸菌ネタのついでですが、
猫の場合、 腸内細菌叢(腸内フローラ)を5段階の年齢層に分けて調べたところ、
ビフィズス菌や乳酸菌が優勢菌ではなく、腸球菌(エンテロコッカス属)が多いとの事。

★東京大学大学院農学生命科学研究科 プレスリリース★


しかも老齢に伴い減少するので、猫が腸内細菌叢を健康に保つためには、
ビフィズス菌や乳酸菌ではなく、減少する腸球菌(エンテロコッカス属)を補う方が良いみたいですが、
なんとエンテロコッカス属の乳酸菌もIL-6を産生させるみたいなので・・・いやいや、難しいです。

それではやっと本題ですw



◇ その他・健康補助サプリメント ◇

《アゾディル》
・菌系の健康補助食品
・1ボトル90カプセル、1日2カプセル。(体重による)
・1ボトル 13,000円前後


★けだま生活~Azodyl★

 

窒素老廃物を栄養源にする3種類の善玉菌により代謝・排出します。
ふくちゃんはカプセルのまま飲ませてましたが、

飲ませる直前に水につけて表面を滑らかにしてました。
ツルん!って入ります。
効果は・・・分かりませんw
少なくとも目に見えるような変化はなかったですが、
効果があったという書き込みは見ます。

基本的にカプセルのまま飲ませますが、
カプセルから出して飲ませている方もいます。

実際の効果は???です。

含まれるストレプトコッカス・サーモフィルス菌はPHが3以下で消失します。
てことは、胃酸(PH1~2)に耐えられないのでやっぱりカプセルのままがいいかも。

《HHラボ》
・水素サプリ
・1袋30カプセル~1ボトル90カプセル、1日1~1.5カプセル
・1袋 6,264円~


★レナトスジャパン~HHラボ★


★レナトスジャパン~レナトス★

 

胡散臭いイメージもある水素系サプリメントですが、
こちらは水素を飲む“水素水”ではなく、
腸内で水素を発生させるカプセル状のサプリです。
『レナトス』という動物用もありますが形状が全く違います。
ふくちゃんには『HHラボ』を飲ませていました。
猫の場合、基本は1日1カプセルですが、
ふくちゃんは6kg程度あったことと、数値が高かったので1日1.5カプセルでした。
カプセルのままでもいいですし、中身を出してフードや水に混ぜてもOK!

大阪大学産業科学研究所の開発したシリコン製剤を使用しており、
腸内で水素を発生させ、悪玉活性酸素のヒドロキシラジカルを除去します。
水素(H)+ヒドロキシラジカル(OH)→水(H2O)
また、腸内環境改善によりウェルシュ菌(悪玉菌)の働きを弱めますので、
インドキシル硫酸の元になるインドールの産生を弱めます。
このサプリメントについては別記事で書こうと思っています。

★大阪大学産業科学研究所~Hot topics★


各種新聞やメディアで紹介され、医学部との論文が「Nature」のScientific Reportsに掲載。
新型コロナウィルスの重症化を予防できる可能性があるそうです。
新型コロナでは炎症性サイイトカインのIL-6や活性酸素が発生すると考えられており、
シリコン製剤の発生する水素原子により炎症の軽減も期待できるとの事。

《マイトマックス スーパー》
・菌系の健康補助食品
・1袋60カプセル~1ボトル540カプセル、1日1カプセル
・1袋 4,257円


★共立製薬株式会社★

 

いわゆる「プロバイオティクス」という菌系サプリ。
主成分のペディオコッカス菌は酸に強いので生きたまま腸に届きます。
オリゴ糖のような“餌”になる「プレバイオティクス」は含んでいません。
ふくちゃんは尿毒素対策ではなく便秘対策で飲ませていました。

アゾディルと違ってカプセルから出してもOKですが、
ふくちゃんはそのままでも飲ませられました。
便秘も改善されたのでかなり効果は実感しました。

《アンチノール》
・脂肪酸を使った健康維持サプリ

・1箱30粒~90粒、1日1粒
・1箱3,240円~8,700円


★猫の腎不全とおつきあい~アンチノール★

 

皆様ご存知の脂肪酸サプリメント。
オメガ-3脂肪酸などの脂肪酸が91種類含まれており、
皮膚や関節など健康維持に欠かせない栄養素を含んでいます。
大豆くらいの大きさで、ふくちゃんにはそのまま与えてました。
これも直前に水で濡らしてツルん!って感じです。
結構評判がいいので関節炎対策で与えてましたが・・・
なぜか全く効果なしwww
 

びっこを引いていた理由が関節炎(変形性関節症)と思ってましたが、
なぜか旅立つ少し前から投薬なしで改善されたので、

そもそもびっこの理由が違ったのかもしれません。
元々毛艶のいい子だったので効果は分かりませんでしたが、
評判通りの良いサプリだと思います。(なんとなく)

《エネアラ》
・燃焼系健康維持サプリ
・1箱30粒、1日1粒。
・1箱 2,700円(病院で購入)


★DSファーマアニマルヘルス~エネアラ★

 

5-ALA配合の燃焼系サプリメント!
そもそも5-ALA(5-アミノレブリン酸)っナニ?ですが、
細胞内にあるエネルギーを作り出す“ミトコンドリア”を活性化するアミノ酸です。
・・・へぇ~、って感じですので言葉だけ知っていればOK!

では、実際何がどういいの?となると・・・
実はこの“5-ALA”、慢性腎臓病において糸球体濾過量を増加させ、
腎臓の濾過能力改善又は低下を予防するという効果で特許を取得してます。
 

★SBIファーマ~特許所得★


★特許5881721 慢性腎臓病の改善・予防剤★

 

製品そのものはサプリなので脂肪燃焼系として売り出していますが、
糖尿病等でなく、腎臓病の方が期待出来るんじゃないかな?って感じです。
正直、ふくちゃんは末期から飲ませてましたので効果は分かりませんでしたし、
そもそも、短期間で目に見えて効果が表れるようなサプリではないと思います。
比較的粒は小さいのでそのままお口にポイっ!で飲ませてました。
砕いてフードに混ぜてもいいですが、その場合は少量に混ぜて確実に全部食べるように。

《ラクトパワー》
・牛初乳を使用した栄養補助食品
・1瓶30g、1日1~2g目安
・1瓶 3,215円


★プランシュールジャパン~ラクトパワー★

 

栄養補助食品として販売してますが、口内炎での評価がなかなか良い製品。
2~3日で食べるようになった!という書き込みも。
ラクトフェリンやラクトパーオキシダーゼという抗菌成分を含んでいます。
進行した腎不全から口内炎になって食べられない状況で与えてもいいかも。
ふくちゃんは超末期の短期間なので効果は不明でした。
錠剤タイプもあります。

《デンタルバイオ》
・口腔内用健康補助食品
・1箱100粒、1日1粒
・1箱 3,079円


★共立製薬株式会社~デンタルバイオ★

 

けっこう皆さん使ってますよね。
S.サリバリウスK12というプロバイオテクスとラクトフェリンを配合してます。
飲ませ始めて数日で口臭が軽減しました。
ただこの製品、与え方に注意が必要です。
錠剤として販売しているので普通の薬のように与えてしまいがちですが・・・
そのままポイッ!ではダメです。
口腔内で唾液に反応して菌が広がり口腔内の菌をやっつけるので、
いきなり錠剤のまま飲みこんでも効果はありません。

犬の場合、舌の裏や歯茎付近に置いたりしますが、
猫の場合は一旦錠剤を砕いて粉末にします。
少量(ティースプーン半分)の水でトロみを付けて歯茎に直接塗りこむか、
ティースプーン3~4杯の水に溶いて舐めさせるかスポイト等で与えて下さい。
このサプリは継続して効果を保つものなので、
口臭が無くなったからといってヤメない方がいいですね。

《プロラクト鉄タブ》
・鉄系健康補助食品
・1箱60粒、1日1粒
・1箱 2,917円


★共立製薬株式会社~プロラクト鉄タブ★

 

貧血対策としてHCTが30%を切る前から飲んでました。
けっこう早い段階から飲ませてた記憶があります。

本来、ネスプなどの造血剤を打たないと効果の無いサプリですが、

葉酸とかビタミンB群、シアノコバラミンなどにも期待して。
1錠あたり、鉄やビタミンが少し少ないように感じましたが、

必要以上に鉄をとり過ぎるのもFenton反応により<活性酸素が産生されるので、
気にするような量ではないですが、気持ちの問題でこれでいいか!と。
そのままでも砕いて何かに混ぜてもOKです。

動物用でいくつか別製品もありますが、含有量とか含有成分はけっこう違いますが、
本当は吸収力が数倍高いヘム鉄サプリの方がいいと思います。
その他に、活性酸素を発生させない“フェリチン鉄”というのがあるようですが、
猫に飲ませていいのかどうかは分かりません。

《有機桑葉つぶ》
・桑の葉100%のサプリメント
・1袋120粒~2000粒、1日3~6錠
・1袋 1,944円~


★島根県桜江町産~有機桑葉つぶ★


★バイオサイエンスデータベースセンター★

 

人用のサプリメントで、桑の葉のみを使用したサプリメント。
猫の肝臓(CYP3A4)で代謝出来るので問題なく飲ませられます。
下記の“レスベラトロール”や“コバルジン”と一緒に飲ませます。
有効成分である「ケルセチン(Q3MG)」が、
SULT1A1酵素(硫酸転移酵素)の作用を阻害してインドキシル硫酸の産生を抑えます。

ただしこれは投薬の難易度が高いです。
潰して何かに混ぜても全く食べませんでした。
量もニオイも味も全てダメな感じですw
1錠じゃないのでお口にポイっ!が簡単に出来ないと難しいですね。

《レスベラトロール+長命草》
・レスベラトロール含有健康食品
・1袋60カプセル、1日1カプセル。
・1袋 2,476円


★DHC~レスベラトロール★


★キリンホールディングス~参考資料★


★熊本大学~インドキシル硫酸産生阻害薬★
https://shingi.jst.go.jp/past_abst/abst/p/13/1368/astep_14.pdf

 

人用のサプリメント。
猫の肝臓(CYP3A4)で代謝出来るので問題なく飲ませられます。
ポリフェノールの一種で上記ケルセチンと同じく、
SULT1A1酵素(硫酸転移酵素)の作用を阻害してインドキシル硫酸の産生を抑えます。
そのまま与えるか、カプセルから出して何かに混ぜて与えます。



こんなもんやったかな?
参考になりましたでしょうか?
いっぱい書いたから間違えてるかも・・・書き忘れとかあればまた追記します。

腎不全ってサプリを買いだしたらキリがないですし、
1ヶ月のサプリ代がとんでもない金額になります。
組み合わせで効果も変ると思いますので、試行錯誤がんばって下さいね!
 

でわでわ!