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今日はちょっとプライベートな投稿を。
今上映中の映画、
「ラーゲリより愛をこめて」
を観てきました。
実話に基づいた、戦争そして戦後の混乱期に国家に翻弄された人々の、「愛」の物語。
過酷な強制収容所でも、帰国を信じて、生きる希望を持ち続けた一人のひと。
少しずつ浸透していき、仲間の心を動かしたその人の「想い」と「信念」。
戦争という「異常事態」は、とりつくろった仮面をたやすくはぎ取って、本当のその人の在り方を浮き彫りにする。
狂気に触れ、絶望に触れ、幾度も希望を打ち砕かれる。
そんな中で、どこまで「在り方」を自分に問い続けられるか。
文字通り命を懸けて「在り方」を問い続け、それを言い続けた、
そんなひとりの日本人の、命の物語でした。
この平和な世の中で。
正義を正義として語ることが許された時代に。
私たちが本当の意味で自分の本質に直面することは多くないのだと思います。
豊かさや余裕は人を優しくします。
自身が脅かされない状況では、人は人に、優しくできます。
きれいごとを言うのは、今の世の中では、とても簡単なことです。
では果たして、その大前提が崩れた時にも、同じことを言い、同じように振舞えるのか。
希望を持ち、人に希望を与え、「生きる」ことを選び。
人の心に、記憶に、残るような人生を送れるのか。
一生そんな試されるような機会がない人も、きっとたくさんいるでしょう。
その方がしあわせなのかもしれません。
でも、だからこそ。
私たちは、あえて、真剣に考えなければならない。
「人としてどう在るべきか」
「どんな風に生きて、何を残したいのか」
患者さんたちを通して日々おもうこと。
それは、
人が最期の瞬間に思うこと、見ること、感じること。
そして最期の瞬間にまわりに誰がいるかは。
すべて、その人が元気な時に、
どれだけ人に「与えられたか」
で決まってくるということ。
身分や肩書でもなく、金銭的な豊かさでもなく。
ただ「人」として、どれだけの人に真摯に愛情を真心を伝えられたか。
そんなことが浮き彫りになります。
当たり前に想いを口にでき。
好きなものを食べて。
好きなことをする。
命の心配をせずに、いまこうして、考える時間を持てている。
大切な人と、大切な時間を、穏やかに過ごせる。
その「有り難さ」に、感謝したいと思いました。
過酷な環境を経験してたどり着いた真実を、
命を賭して伝えてくれた、この物語を。
きっと自分の血肉にしていく。
そんなことを改めて決意した一日でした。
楽しい話ではありません。
でも、大切なことを教えてくれる映画です。
みなさんも、ぜひ、観てみてください
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