点滴や安静目的で入院を必要とされる妊婦さんがいらっしゃいます
そんな妊婦さんにはプライマリーという受け持ち助産師がつきます 。
どのようにしたら安楽な入院生活を送れて正期産まで妊娠を継続できるか、などを考えてその妊婦さんに合った看護ケアを計画します
私のプリセプティの新人助産師Iさんが妊婦さんのプライマリーをすることになりました!
もちろん初めてなので私もダブルでプライマリーとなりました
受け持ちの妊婦さんは妊娠高血圧腎症。
昔でいう妊娠中毒症ですね。
早剥(出産前に胎盤が母体から剥がれてしまうもの)や胎児の発育不全が予後として考えてられ、重症化するとこわい病気です
点滴や内服はなく安静のみで経過観察していましたが
腎機能の低下から緊急帝王切開となりました。
(元々、子宮筋腫があったため帝王切開予定でした)
主治医が帝王切開のお話をした時は
なかなか受け入れられなかったそうです。
急な話であることに加えて
早産になるため赤ちゃんへの不安が大きかったのだと思います。
そして妊娠35週1日、1945gの少し小さな男の子が生まれました
ママの心配はよそに赤ちゃんはとっても元気に生まれました
低出生体重児のため小児科に入院となりましたが
生後1週間程で保育器からも出れました。
しかしママは緊急手術が受け入れきれなかったのか産後も数日間元気がありませんでした。
いろいろ考えて自分を責めてしまったのかもしれません。
赤ちゃんが保育器から出たあとは
抱っこや直接授乳できるようになったため
少しずつですが笑顔もみられるようになりました
私は今回の経験がお産トラウマになるのではないかと心配でした。
妊娠や出産をマイナスに捉えたり、育児に影響してしまうのではないかと
(※最近話題のお産トラウマについてはそのうち書きたいと思います!!)
そんなママに私たちからささやかなプレゼントを用意しました
表(写真下)には生まれた日時や体重、身長などを書きました!
また名前の由来、パパとママからのメッセージを書けるようにしました!
裏は受け持ち助産師と主治医からのメッセージ
渡しに行った時、ママは目をウルウルさせて喜んでくれました
一緒に私たちもウルウル
お産後一番の笑顔が見れました
「頑張ります」と前向きな言葉もきかれました。
嬉しかったー
小さなことだけど心のケアになったかな?
このようなことも看護のひとつだと思っています
参考書からでは学べないこと。
「今回の受け持ちのことは一生忘れません」と言ってくれたIさん。
いろいろ感じて学んでくれたようです
この気持ちを大切にしてもらいたいと思った今日このごろでした