週末。

私はTさんと某家具屋に足を運んでいた。

 

Tさんも私も手つなぎデートが好きなので

2人で手を繋いで物色。

 

2階の家具コーナーに向かい

 

「そういえばTさんはコタツ好きですか?

私。実家にいる頃からコタツ使う習慣がなくて。

寒ければ着込め!みたいな感じだったのでw」

 

とTさんに質問すると、

 

「俺、寒がりだからコタツから出れなくなるねw

それで、確実に寝るね!」

 

とTさんは笑っていた。

 

「じゃあ、夏は普通にテーブルにも出来るし

コタツも見ましょう!」

 

私がそう話ていたらソファーのコーナーが見えてきた。

 

「あ!前1人暮らししてた時もソファー買ったんですが、

実家が畳の家でソファーに座る習慣がなくて、

買ったのに5年間でちゃんと座ったの10回ぐらいだったかも!」

 

なんて私が話していたら

 

「俺はソファー良く使うかな~。

疲れてるとそのまま寝て朝ってパターンあるけど。」

 

そんな事を話してて、

私が気になったソファーに座ってみたら

Tさんも隣に座ってきた。

 

私の右半身とTさんの左半身が密着する。

 

「うわ。Tさんの方すごい沈んでくの分かる!」

 

「そりゃ、ふーもちゃんの1.5倍以上重たいからねw」

 

Tさんは子供相撲から草野球、ラグビー、

スキーといった色々スポーツをしてきて

身長は高くないが筋肉質というか

プロレスラーみたいな脂肪の付き方だと思う。

 

少しソファーでなごんでいると

これから同棲を始めるであろうカップルが

私達の前ではしゃいでいた。

 

「あの2人。これから、夢と希望でいっぱいなんだろうねw」

 

と私が言ったあとTさんの顔をみたら

Tさんが、そのカップルをジーーッと見ていたので、

 

「私達もそう見られてるかもしれませんよ♪」

 

と私がいったら。

 

「え!まじか~w」

 

と少し恥ずかしそうにしていた。

 

今回はソファーは買うつもりは無かったので

 

「今住んでる部屋は狭いので

また、だれかと一緒に暮らす事になったらソファーとか良いですね。

目的の物見に行きましょう!」

 

と私は言いソファーから腰を上げ、

また2人でフロアーをブラブラ。

 

 

途中キッチンテーブルや椅子なんかも見て

目的のベッドのコーナー。

 

たくさんのベッド用のマットレスとベッドフレーム!

 

私はテンションが上がって気になるマットレスを手で触ってみて

沈み具合を確かめていた。

 

もちろんTさんも同じように触っている。

 

「Tさんはどれぐらいの硬さが好みですか?」

 

その質問に

 

「もうずいぶんベッドなんて買ってないから分からないな~。

でもここにあるのは確実に俺のより良い!」

 

と答えが返ってきた。

 

2つ気になるマットレスがあったので

 

「えい!」

 

私は軽く気になったマットレスに寝転がってみた。

すごく沈むし寝返りしても負担が少なそう。

 

そう思い天井を見ていたら

ドスンッと重たい感覚と共に

Tさんも横に寝転んできた。

 

Tさんの方に顔を向ける私。

 

気が付いたらお互いの顔の距離は

Tさんの瞳の中の私が見えるほど。

 

まだ、キスしかしてないので

すごくドキドキしてきた。

 

Tさんと私は自然と手を繋いでいた。

 

…少し沈黙があった。

 

Tさんは今、何を考えてるのだろう?

私と同じでドキドキしてるかな?

そう思っていたら

 

「うわー!これヤバい!すごく気持ち良いけど

値段高すぎるーー!!!」

 

さっきソファーのコーナーで見かけた若いカップルの

彼女の声だった。

さっきより、あの2人のテンションは上がってるように思える。

 

 

思わず、反射的に起き上がってしまった私。

Tさんも起き上がり、マットの硬さを調べるフリをするw

 

もうお互い年だから

2人の世界にどっぷりハマれないのよね(涙)

 

その後、もう一つ気になったマットレスも

Tさんと一緒に座ってみて

私1人で寝そべって確かめた後

Tさんも寝そべってみた。

 

「どっちがTさん的に好みだった?」

 

とTさんに聞くと

 

「どっちも良いけど、最初のかな?」

 

と言われたので、

そのマットレスの品番と価格のついたボードを写メした。

 

 

その後も、お話しながらコタツのコーナーに行き

こういう色が良いだとか、傷が付かない素材が良いだとか話して

これが気になったという商品はタグを写メした。

 

そしてある程度見て、家具コーナーを出ようとしたら

 

「あれ?今日は買わないの?」

 

とTさんが聞いてきたので

 

「今日は下見でいいんです。

衝動的に買って後悔しちゃうの嫌なんで♪」

 

なんて嘘。

 

本当は買えるお金も持ってきてるし、いつもだったら買ってる物もある。

きっと、高額になるからTさんの性格だと

少しでも払うよと言いそうだったので、

それを回避するために今日は下見と言い切ったのだ。

 

最後、木製ハンガーが安かったのでそれだけ購入してお店を出た。

 

 

その後、少しお茶をしてTさんの車で家の前まで送ってもらう事に。

 

 

 

車内で

 

「Tさんと一緒に家具とか見れて楽しかったです。

柔らかいとTさんが沈んでくから笑っちゃった。」

 

私がケラケラ笑ってると

 

「俺。太らないように気を付けないとな~。」

 

とTさんがニヤリ。

 

「私。Tさんに可愛いと思われたくてダイエット頑張れたんですよ♪」

 

そうしたらTさんがこちら側を見て

 

「あれ?ふーもちゃんって太ってた?」

 

と真面目な顔で言ってきた。

 

「いや。ピーク時61キロで今45キロですよw」

 

少し動揺してる私。

Tさんは前を見ながら運転し

 

「俺はふーもちゃんが太ってると思った事ないし

健康ならふくよかでぜんぜん良いよ。」

 

何か思ってたのと違う。もしかして…

 

「あの~。ふくよかって…

Tさんから見て柳原可奈子さんは体型的に?」

 

「普通。」

 

私の質問に即答だった。そして

 

「じゃあ。渡辺直美さんは??」

 

「ぽっちゃり。」

 

 

???

あれ?もしかしてこの人デブ専??

あれ?私の半年の努力は…

 

「もしかして、今の私だと体型的に物足りない?」

 

少し困った顔でTさんに質問したら。

 

「別に、今のふーもちゃんも魅力的だし

ふーもちゃんの人柄が好きで

付き合いたいと思ったんだし。

今より痩せなきゃ大丈夫だよ。」

 

・・・今より。

 

「これより痩せるのは難しいかなw」

 

「病気の事もあるし

ふーもちゃんが健康ならそれで良いよ。」

 

Tさんはいつも嬉しい言葉を言ってくれる。

 

「俺は。お客さんとして来てる時、

ふーもちゃんがお会計にいくたび

小走りで行く後ろ姿を見るのが好きだったんだよね。

いつも。ふーもちゃん可愛いなって思ってた。」

 

「え。うそ。恥ずかしい。そんなところ見てたの?」

 

私が恥ずかしがっていると、Tさんは急に

 

「よ~し!これからふーもちゃんを美味しいお店に連れてって。

どんどん太らせちゃうぞ~www」

 

と大きな声で言ってきた。

自分で言って恥ずかしかったのかな?

 

て、いうか結局太ってほしんかーーーい!!!

 

 

こうして、アパートの前まで送ってもらい。

その日は無事に終了。

 

数日後、

1人で家具屋に行き注文・支払い・配送手続きを済ませるのであった。