授業参観で体験したギリギリのモンスターペアレント!ギリ、セーフ?ギリ、アウト? | 元中学校教師が教える学校のウラ話

元中学校教師が教える学校のウラ話

公立の中学校で25年間、勤務していた私が「クラス替えの仕方」「修学旅行」「部活」「未納」「モンスターペアレント」「学級崩壊」「いじめ」「不登校」「人事異動」など、今まで話すことができなかった、学校のウラ話をお伝えしていきます。

苦情やクレームがないのでモンペではない?



1.授業参観中、大きな声でおしゃべりをするママ友たち
2.様子を見に来た教頭に合図を送るも・・・
3.授業中に子どもの側にいき答えを教える親
4.話し合いが始まると班のMCに?
5.授業参観の写真撮影はOK?
6.巨大レンズで連写音を響かせるお父さん
7.授業参観中、子どもの動画を撮り続ける親
8.教室中を動き回り様々な角度で動画を撮影


1.授業参観中、大きな声でおしゃべりをするママ友たち

25年間の教員人生で、どれだけ授業参観をしたでしょうか?

今回は私が体験したマナーの悪い親、先輩や後輩から聞いたマナーの悪い親についてお伝えしたいと思います。

授業参観で最も多いのは「ママ友同士でおしゃべり」をする親です。

体育祭やリレー大会など、屋外の競技中に話をするのは良いと思います。

しかし、子どもたちが集中して授業を受けているときにおしゃべりに夢中になってしまう親がいます。

私が実際に体験したのは「ママ友同士が大きな声でおしゃべり」をしている場面です。

ただ、教室内ではなく「廊下」だったことは幸いでした。

それでも、声が大きいので話している内容は教室に筒抜けです。


2.様子を見に来た教頭に合図を送るも・・

ちょうどそのとき、教頭がカメラを持って授業参観の様子を確認に来ました。

私は教頭に目で『ママ友同士のおしゃべりを注意して!』と訴えます。

すると、教頭が私の合図に気づき(?)うなずいてくれました。

教頭は廊下に出ると「大きな声でおしゃべりをしているママ友」のいる所には行かず、反対の方向に戻っていってしまいました。

仕方なく、私は勇気を出してママ友たちに声をかけます。

「申し訳ありませんが、もう少し小さな声でお願いいたします。」

幸い、ママ友たちから文句や苦情がくることはありませんでした。

先輩に話を聞くと、教室でおしゃべりを始めるママ友たちもいるとのこと。

先輩はそれを防止するために、学級通信に「授業参観のマナー」を載せ、さらには授業前に「参観マナー」について、お伝えしているとのことでした。

それ以降、私も学級通信に「授業参観のマナー」についての記事を載せることにしたのです。


3.授業中に子どもの側にいき答えを教える

教師としてではなく、親として子どもの授業参観を見に行ったときの話です。

授業中、子どもたちが1人で問題を解く時間がありました。

それぞれが問題の解き方を自分で考える時間です。

その後、問題の解き方や答えについて班で話し合い、問題への理解を深める「話し合い学習」です。

子どもたちが問題を解き始めると、1人のお母さんがお子さんの席の所に行き、問題の答えを教え始めます。

さらには、班での話し合いのときも、お母さんは子どもの席の隣にしゃがんでいます。


4.話し合いが始まると班のMCに?

百歩譲って、近くで子どもを見たり、分からない所を教えたりするのは良いとしましょう。

しかし、このお母さんは話し合いにも口を出しています。

というか、その班の司会として「回し」を行っています。

「Aさんはそう思うんだ~!」
「Bくんの考え方は?」
「Cさんのやり方も教えてよ!」

若い担任の先生はどうして良いか分からず、そのお母さんをスルーしていました。

後から分かったことですが、そのお母さんは小学校の先生をしている方だったようです。

自分の子どもが心配という気持ちと、若い先生の授業進行に不満を感じたことで、勝手に補助教員として授業に参加したのかもしれません。


5.授業参観の写真撮影はOK?

授業参観にシャッター音が聞こえてくる体験は何度もしました。

学校によっては写真撮影が自由の学校もあるからです。

ただ、私が勤務した学校のほとんどは校内での写真撮影は不可でした。

これは、子どもたちの個人情報を保護する観点からです。

自分の子どもを中心に撮影したとしても、他の子が写ってしまうことは避けられません。

そのように写されてしまった子どもたちの個人情報に配慮して校内の撮影を禁止しているのです。

しかし、ある学校は写真撮影を許可していました。

そこで私はとてもスゴい2人の親御さんと遭遇するのです。


6.巨大レンズで連写音を響かせるお父さん

授業をしていると、本職のカメラマンが使うような巨大レンズ付きのカメラを持ったお父さんが、教室前のドアから入ってきました。

そして、自分のお子さんにカメラを向けて連写を始めます。

「カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ」

連写の音が教室に響きます。

撮影が許可されているため、私は注意が出来ませんでした。

しかし、定期的になる連写音に子どもたちの意識が持って行かれます。

当然、私の意識や視線も巨大カメラに持って行かれます。

問題の説明が終わったときや、話し合いの時に連写をして下さるのであれば、まだ、良いのですが・・・・。

お子さんの良い表情を逃したくなかったのでしょう。

笑顔だけでなく、説明に納得した表情の時にも連写の音は聞こえて来ました。


7.授業参観中、子どもの動画を撮り続ける

巨大カメラのお父さんは、少し常識があったのかもしれません。

なぜなら、教室前方ドア付近で写真を撮っていたからです。

25年の教員生活では何度も授業参観をしてきました。

その中で最も強烈な印象を私に植え付けたお母さんがいます。

このお母さんは、授業の間、ずっと動画を撮影していました。

教室の後ろからでは子どもの顔が見えないためか、教室の前方から撮影をしています。


8.教室中を動き回り動画を撮影

ただ、巨大カメラのお父さんとは違い、教室の前方を勝手に移動します。

さすがに私が説明しているときは、前を通りませんが、私が板書をしているときや、子どもたちの様子を見るための机間支援をしているときは、教室中を好き勝手に動き回っています。

さらには、私が説明してる最中にお子さんに手を振り目線を要求したりもしました。

カメラと違い、一度、撮影ボタンを押してしまえば音が鳴ることはありません。

それでも、教室中を自由に動き回られたため、私も子どもも授業に集中することが出来ませんでした。

ちなみに、動画撮影ママのお子さんは、中学1年生の男の子です。

一人っ子だったようで、とても可愛がられていたのでしょう。

部活の顧問の話では、練習試合や大会でも動画撮影をしていたそうです。

朝1番で会場に来てベストポジションを陣取っていたとのことでした。

 

 

このブログは、筆者の経験を元に作成しています。ただし、個人情報や学校が特定ができないように事例を少し変えて作成しております。掲載している情報により生じたいかなる損害に関しても、筆者が責任を負うことはできません。