ずぼらさん、ぐうたらさんでもできる 朝1分 夜1分 軽・楽すとれっち」吉田真理子著を読んで

 

  あおき りよん

 

 久しぶりに、かれこれ35年ぶりに、世界へ散らばっていった仲間とオンライン同期会が実現した。ZOOMの画面に26名の顔が並び、一人あたり1枚のパワーポイントで35年間を語る中で、一人ひとりの人生の一コマ一コマを共有した。初めてのオンライン同期会で皆が感動したというメールを後で送ってきてくれて、何か心温まる思いがした。この会の副幹事をしたものの、参加する人も、主催する人も、初めてで、ドキドキであった。

 

 デジタル世代というよりも、手書きで文集を作るアナログ世代であったので、参加者一人ひとりのことを考えると、どのようにサポートしてよいか、かなり気を使った。

 

 世界へ散らばっていった同期の職種は、さまざまであった。野菜栽培、養殖、造園、看護師、助産師、自動車整備、水質検査、電気機器、電子機器、日本語教師、理数科教師・・・などである。任地によっては、飲み水にも困るような土地であったり、山を2日歩いてやっとたどり着くというような任地であったりした。その土地の人びととともに、2年間、泣き笑いを共にし、過ごした経験を語る同期もいれば、日本に帰国後、志を一転させて、大学に入り直し、医者になったり、大学の教員になったり、皆、さまざまである。

 

 オンラインにしてよかったのは、スイスや、チリや、ガーナなどで散らばって居住している同期が参加でき、介護中の同期や、またパーキンソン病で歩けなくなりつつある同期も参加できるようになったことである。

 

 その中で、体育を指導してきた同期が数名いる。「棺桶までランナウェイ」とはこのことか・・と思うほど、やはり、体を動かす、走る、スポーツをし続けて、あれから35年、これからもずっと続ける人たちがいた。その中には、全日本マスターズの長距離走で優勝した人もいる。また、これから同様のマスターズで優勝しようとする人もいた。

 

 この人たちは、とにかく若い。ほとんど体形も変わらず、表情も同じで、スポーツをし続けてきている。何かリズムがあり、話し方から、何から何までノリノリな感じで、かなりポシティブ。もちろんいろいろな悩みはあるだろうけれど、何かそういう感じがしないのが不思議である。

 

 吉田さんの文章のリズムのよさ、明るさ、快さとつながるものがあり、やはり、人間は、体を動かして生きることになっているのだと気づかされた。わたしも、体を動かそうと、かなり刺激を受けた。どうしようもないぐうたらさんなのに、以前使っていたクラブを持ち出し、ゴルフの練習場へ向かい始めた。