「上田現ちゃんはAB型で、伊藤ふみおもAB型の血が流れています。


他人に気付いてもらえない気配りをする血ですね。



…さて、スカパラツアーでは様々な土地でゲスト出演させていただきました。


二時間近く楽屋で独りモチベーションを保って、熱狂の渦に飛び込んでいくのは並大抵の事ではありませんでしたが、

サッカーで例えれば「スーパーサブ」の様な感じ…なので、ステージに飛び出したら、とにかくゴールを貪欲に狙っていこうと思っていました。



たくさん外したとは思いますが、とにかくゴールを狙ってシュートを打って行けた感触でした。



スカパラメンバーはライブ前も楽屋で本当に練習していて、これがタフな演奏の源か…と、思いながら、ストレッチする伊藤ふみおはミュージシャンかアスリートか分からない感じでしたが…


本当に良い体験だった。


本当に素晴らしい場所だった。


「与えられた環境の中でベストを尽くす」ことが出来ると自信につながる事を学びました。




…スカパラツアーが終了してすぐ『真夏のオリオン』の撮影で

いよいよ初めての俳優の仕事が始まりました。



スカパラとのツアーでついた自信もあったし、声も出ていたし、出番も多くないから何とかなるだろう…


そう思って臨んだ撮影初日で、見事に鼻をへし折られました。



役者を取り囲む数十人のスタッフ…

張り詰めた雰囲気…

役者達の気迫…



すべてに圧倒されて、身体は動かないし、声すら出せない自分がいました。


ショックだったなぁ…


何っにも…できなかった。

色んな人達に申し訳ないし、悔しいし…

これが役者達の世界か?


武田鉄矢風に表現すると

「思えば遠くへ来たもんだ」


同じエンターテイメントの世界でも全然違うものだなぁ…

東宝スタジオでは蝉が短すぎる夏を愛おしむかのごとくないていました。


独りでドッカ~ンと落ち込みましたが、落ち込んだら後は上がるだけ。
開き直って頑張りました。

頑張れたのは、吉田栄作氏など、著名な俳優は無論、その脇を固める俳優諸子の情熱にふれたからです。


彼らは不慣れな僕にさりげなくアドバイスをくれたり、盛り上げてくれました。


「とにかく、やってみる」気持ちで挑戦して、敗れさった気持ちも味わいましたが、
困難な時に手を差し伸べてくれる人はいるものだし、
その時の気分に流されず頑張ることの大切さを学びました。



歌と演技…


両方行うのは簡単ではありませんが、情熱をもって努力を重ねれば道は切り開けると信じています。


しっかし、本当に楽しいんです。俳優の仕事も。



…映画初出演という山を越えたら、アルバム制作という新たなる山が…
 高く険しい山が待ち受けていました。



こちら、とても元気です!

皆、元気~!