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fuminの映画な日々

三度のメシより映画が好き。寝る時間を削って映画館でうとうとしてしまうことも…

スプラッタや血みどろのホラーは苦手なんですが、どういうわけか、3月から5月にかけて、残酷なシーン満載のエグい、グロい映画を続けて観ました。

残酷すぎて韓国で上映禁止になりそうになった「悪魔をみた」

やはり残忍な殺人シーン満載の韓国映画「ビーデビル」

グロいというより痛い、久々のランス・フォン・トリアー監督の「アンチクライスト」

イタリア上映時に、気分の悪くなる人続出し、その後上映時に「汚物袋」が配られたという香港の鬼才バン・ホーチョン監督の「ドリームホーム」

そして、日本の鬼才園子温監督の「冷たい熱帯魚」

どれもたしかに凄かったのですが、
fuminの映画な日々-悪魔をみた.jpg「悪魔をみた」
”怪物と闘う者は自らが怪物と化さぬよう心せよ”というニーチェの言葉がテーマ。
愛する人を惨殺されたビョンホンが、快楽殺人を繰り返すチェ・ミンシクを追う中で、どんどん自分も怪物化していくという話。二人とも凄いですが、チェ・ミンシクの怖さはハンパではありません。特にラスト付近の、警察署の前に血だらけでタクシーに乗ってくるところ!
もちろん、殺人のシーンは残酷ですが、キム・ジウンの映像は血にまみれながらもやはり美しい!
特に、バラバラ死体が発見されて夜の河原での捜索シーンは秀逸でした。カニバリズムを彷彿させるシーンはカットされましたが、十分気味悪いサイコも登場。
でも映像がきれいなのでさほど残酷さは気になりませんでした。トイレのシーンはちょっと…でしたが…
でも、観た後カレー食べに行ったくらいだから、たいしたことなかったのかも…あせる

fuminの映画な日々-ビー・デビル.jpg「ビー・デビル」原題は「キム・ボンナム殺人事件」
最初邦題の意味がわからなくて、be devilだから「悪魔になる?」なんて悩んでいたら、英語タイトルは「Bedeviled」これは「苦しめられる」という意味。なんでビーとデビルの間に「・」を入れたのかな??日本人にはあまり馴染みのない言葉だし…。
島の住民に虐げられいじめられ続けたボンナムが、最後にプッツン切れて全員を惨殺するという話で、鉈を手に村中を襲う姿はまるで「八つ墓村」
鉈ふるって、血がドバーっと出るんだけど、まぁ「血糊やん」と思って落ち着いて(?)観ていられるし、首を刈るシーンでは「いくらよく切れる鉈でも、熟練してないとバッサリ首は切れないんちゃうん?」などと冷静に考えてしまったり…。
ボンナムを虐める夫が、パク・チョンハクさん、史劇では「太平四神記」でのコ将軍や「海神」の校尉役など、渋く格好いい役どころが多かっただけに、彼の嫌~な役の姿は「え~?なんでコ将軍が?」とつい思ってしまって…^^;; ボンナムは「善徳女王」や「チェイサー」でも暗殺者から逃げ回っていたソ・ヨンヒ。可愛い顔なのに何故か過酷な役ばかりにチャレンジしているような…。
というわけで、この程度の残酷さにはすっかり慣れてしまった私。

fuminの映画な日々-アンチクライスト.jpg「アンチクライスト」は痛いシーンもたくさんあるけど、とにかくとても難解。「烏・狼・鹿」はどういう寓意があるのだろう?とか…。夫婦の機微は私にはわからないし…。
冒頭の、子供が墜落死するモノクロ映像、バックに流れるヘンデルのオペラ「リナルド」(キリスト教徒 VS 回教徒の戦い キリスト教勝利)のアリア「私を泣かせて下さい」
   私を泣くがままにさせてください
   残酷な運命のために
   自由を慕うがままにさせてください 
   悲しみが私の苦悩の鎖を打ち砕くように
   お願いします


これがまた、映像が美しくて、残酷だけど哀しくて…
というわけで、残忍なシーンはさほど気にならず…
よくわからないけど、主題は「Nature」(「自然」という意味と「本質」という意味と両方)なのかな?まぁ、トリアー監督の世界は全てを理解しようとせんでもいいよね。などと妙に納得。

fuminの映画な日々-ドリームホーム.jpg「ドリームホーム」
香港の象徴のひとつ、美しいビクトリア・ハーバーが見える湾岸エリアにそびえ立つ、高級高層マンション「ビクトリアNo.1」。ある晩、何者かが管理人室に忍び込み、居眠り中の警備員を絞殺。その後も、マンションの住民に対し、血の惨劇を繰り返す犯人の正体は、金融機関に勤めるチェン。ごくフツウのOLである彼女がなぜ、このような猟奇的な行動に出るに至ったのか? そこには香港人の給与と高騰し続ける地価という、あまりに不条理な社会状況が大きく関係していた…。

「大阪アジアン映画祭」で観たんですが、"香港のタランティーノ"と言われるパン監督は大のスプラッタ好き。舞台挨拶でも「イタリア上映で数人が気分悪くなり、1人は倒れた拍子に頭を打って救急車で運ばれた」と、なんだか嬉しそうに(?)言ってました。「とてもいい映画なので、そこまでスプラッタにしなくてもよかったのでは…」との質問には「私もそう思うんですが、やっぱりスプラッタが好きなもので…」という答え。やっぱりねぇ…。いろんな残酷シーンを楽しんで作りこんでいるのが観ている方にも伝わってきます^^「監督として『一番ここを観て欲しいところ』はどこですか?」の質問の答えは……、あまりにお下劣で文字には出来ないので省略ガーン
血だけでなく内臓や○○まで飛び散るめちゃくちゃスプラッタなんだけど、「彼女はなんでこんな惨殺を続けるの?」という疑問と、「このシーンはCGでもないし、一体どうやって撮影しているんだろう?」などという興味で、意外と残酷シーンも平気でした。殺人の目的がわかった時はホントに仰天!目

「ドリームホーム」という明るいタイトルの裏に香港の経済事情等が背景に隠され、なかなか楽しめました。
なので、気分悪くなったり食欲なくなることはなかったですが、終わった後でホットドックを食べていた人をみた時は尊敬しました…あせる

fuminの映画な日々-冷たい熱帯魚.jpgというわけで、最後にみたのが園子温監督の話題作「冷たい熱帯魚」
はっきり言って、前4作品の残酷さには耐えられた私ですが、これは駄目だった…(>_<)
嬉々として人間を解体するあの様は、未だに時々ふっと思い出されてトラウマになってしまった…。
でんでんも吹越満も、俳優さんはみんな怪演してましたが、あの妻役の黒沢あすかなんか、あれから他のドラマで普通の主婦やってても、もうこの映画のイメージでしか見れなくて…
快楽殺人でもなく、罪の意識もなくあんだけ次々と人を物体のようにさばいて「透明にする」様がとても怖い。血だらけの映像にはそこそこ慣れている筈なのに、スクリーンから生臭い血の臭いが立ちのぼるような気分の悪さはなんだろう?あの後味の悪~いラストシーンも、耐えられない。
でも、観てるときはまだそうでもなかったんだけど、映画の後歩いていると急に気分が悪くなって、冷や汗まで出て来て…。今思うと、寒暖の差が激しい時で風邪の引き始めだったのかもしれないけど、とにかく映画を観た後に気分が悪くなったのは初めてのことでした。
「もう、園監督作品は見るまい」と思ったんだけど、次作「恋の罪」のニュースを見ると観たくなってしまう…。なんか不思議な世界です。
それにしても、これがあちこちで評判よくヒットしているなんて、みんな本当に残忍な映画が好きなのね?

しかし、「冷たい…」も「ドリームホーム」も実在の事件をモチーフにしているというから、事実は映画よりも怖い!!

以上、私のエグい、グロい映画シリーズはこれにて終了。
美しい映像みてリハビリしなくては… 




最近すっかりブログアップをさぼっていますが、とりあえず「映画館でポスターを写メしてTweetする」ことにして記録だけは残しています。
でも、やっぱりちゃんと感想も書かなくちゃね!

fuminの映画な日々-昼間から呑む.jpg
タイトルからして、ゆる~く魅力的音譜
原題が낮술(昼酒)英語タイトルは:Daytime Drinking
そのまんまやん!!
シネマートさんでは、初日や日曜に「マッコリ試飲サービス」があるとこれまた魅力的な情報をTwitterでゲットしたのですが、行けないし汗
シネマート新宿では、平日でもお得なアルコールセットも販売されているらしい…。
で、予告編みたらホントに「これは呑みながら観なくちゃ!ビール」って気になって…。

<あらすじ>
失恋したヒョクチンを慰めるため、飲み会が開かれ、その場は大いに盛り上がり、明日、皆で旅に出ようということになる。しかし、翌日、待ち合わせ場所にやって来たのはヒョクチンだけ。後から合流すると言う友人の言葉を信じ、ひとり目的地に向かう。ペンションの主人は友人の知り合いのはずなのにものすごく感じが悪い。でも隣部屋に宿泊しているらしい美人からは誘惑らしきポーズ。ひとり、部屋で酒をあおりながら、ヒョクチンの心は大いに揺れ始める…。


もう、なんというか、ヒョクチンのあまりの情けなさ、運のなさに笑うしかないのです。
「春の日は過ぎ行く」のロケ地でもある江原道の自然も、友人が「いいところだぞ~」と強調するので、行ってみたくなりました。
別れた彼女と妹が同じ名前ってのもしっかり最後に効いてきて、最高のオチでした。

とにかく、友人と呑んで、旅先で一人で呑んで、追いはぎ(古い言い方!)に遭って身ぐるみ剥がれて風邪引いても「風邪によく効く酒だから」と勧められたらまた呑んで…

          どんだけ呑むねん!!

…って感じ。

私もお酒は飲むけど、こんなにのべつまくなしには飲まないぞ!とあきれはてて観ていたのですが…。

実は、私も予告やマッコリ試飲のお知らせをみた時から「この映画は飲みながら観るべし!」と勝手に思い込んで、上映前にコンビニに寄って、しっかりアルコールとおつまみ(パリポリ音のしないもの厳選)を準備してきたのでした。
いつもはお茶かコーヒー持参なんですが…。

ほろ酔い加減で映画館を出たらまだ外は明るかったので「いや~、久々に昼酒しちゃった…」といい感じでした。twitterでシネマートの方からも「正しい昼酒です」とお褒めの言葉をいただきました^^;;

自分では、日頃はそんなに飲まないし、「決して飲んべえではない」と思っていたのですが…
実はコンビニでアルコール買った時、「もし1本飲んで映画の途中で物足りなくなってしまったら困るし…」と予備にもう1本買ってしまいましたこれって、「私って、やっぱり酒飲み?」
この話を聞いたチングから「それは立派な酒飲みの証拠」と太鼓判を押されました。あせるあせるあせる

まぁ、映画の途中でプシュッと缶あけるわけにもいかないし、トイレ行きたくなっても困るので、1本だけにしましたけどね^^;; いや、そういう問題じゃないって??

いつもはトイレ近くなるので映画館でアルコールは飲まない主義だったんですが、初めての映画館での昼酒、楽しかったです。
先月観たのに、今頃の亀感想です^^;;

fuminの映画な日々

<あらすじ>
朝鮮戦争が始まったばかりの1950年7月、半島の中ほどに位置する谷間の小さな村、大門岩では、普段通りの平穏な日常に包まれていた。しかし北朝鮮軍に押され気味のアメリカ軍の劣勢が伝えられ、村にも避難命令が下る。村人たちはとるものもとりあえず避難を始める。アメリカ軍が保護してくれるものと信じ、炎天下、南を目指して歩き続ける。そんな時、突然頭上から爆弾が降って来た。まもなく機銃掃射が始まり、パニックに陥った村人たちは橋の下に逃げ込む。



<解説>
朝鮮戦争下の1950年7月、老斤里(ノグンリ)の鉄橋下に逃げ込んだ数百人の韓国人が、アメリカ軍の無差別射撃により無惨にも銃殺された「老斤里事件」を映画化。この虐殺事件は、生存者を中心とした真相究明の要求にもかかわらず、戦後約50年間否定され続け、1999年にAP通信の記者を通して、その全貌が明らかにされたのだという。監督は長く演劇界で研鑽を積み、本作がデビュー作となったイ・サンウ。3年間のシナリオ製作、6ヵ月間の撮影準備、3ヵ月間の撮影、そして3年余りの公開準備という長い道のりを経て完成したという問題作だ。時に子供の目線で描かれる戦争の残酷さと不条理さが、痛切に胸に迫ってくる。

このポスターを観てもわかるように、錚々たるメンバーが集まっています。

fuminの映画な日々
フィルムプリント代金を賄うための「フィルム購入キャンペーン」に何千人も参加したり、参加俳優142人、スタッフ229人、自発的参加、ノーギャラ、キャストなど俳優の家族動員などなど、いろんなことで「韓国初」と話題にもなりました。ポスターにもなった立ちすくんでいる赤ちゃんは俳優さんのお子さんだそうです。
名脇役のパク・クァンジョンさんは公開までに亡くなられ、遺作となってしまいました。エンディングにクァンジョンさんに捧ぐとのメッセージが出ます汗
fuminの映画な日々
映画は生存者の証言をもとに、徹底して村の人々からの視点で描かれているので、何が起こっているのか、何故爆撃されるのか、何故避難の為のトラックは来ないのか?何もわからないままに殺されて行く様がリアルに描かれ、悲惨さが浮き彫りになります。
fuminの映画な日々米軍兵士の中には韓国語を話せるものはおらず、何故か日本人(多分、日系アメリカ人兵士?)が「すぐに避難しなさい」と日本語で指示。日本占領から数年しか経っていないので村の中には日本語がわかる人もいるけど、しっかりコミュニケーションとれないもどかしさ…。

観終わった後の感想は、「アメリカ軍って、今も昔もやること変わってないやん!」
ベトナムやイラン、イラク、アフガニスタンでも、ゲリラ兵士と一般人との区別がつかないという理由(?)で無差別に攻撃している様は、いろんな映画やニュースでも取り上げられてきましたが、彼らの本質は全然変わっていない。

同じ「真!韓国映画祭」で上映された「ソウルのバングラディシュ人」の中で、主人公の女子高生ミンソとバングラディシュのカリムがカラオケに行くシーンで「ルクセンブルク」という歌を歌うんですが、「○○なフランス」とか「○○○なイギリス」とかずらずらと出てくる中で「戦争が好きなアメリカ」という歌詞があり、あまりに的確なんで笑ってしまいました^^

また、生存者の証言にもかかわらず、戦後50年もの間、アメリカも韓国も否定していたなんて、
アンジェイ・ワイダの「カティンの森」を思い出してしまいました。
そういう意味では、歴史的に強国に挟まれて翻弄されてきた国、韓国とポーランドはどこか似ているのかもしれません。

日本って、戦争で空襲などで国土が戦火に焼かれたものの、いつも暮らしている場所で銃撃戦が起こったのは沖縄だけなんですよね。地理的に海に囲まれているので、そのあたり助かっているんだけど、その分津波の被害にあうし…
何が言いたいのかわからなくなってきました^^;;

東京では「真!韓国映画祭」はこれからなので、是非是非「小さな池」観に行って下さい!