生まれてきてすいません。太宰治作品って、若い頃に一気に読んでしまって大人になるとすっかり忘れてしまった…。そんな感じなので、数十年後に久々に太宰作品に触れてみて、果たしてどんな感想になるのか…」まだ自分の人生がこれからどうなるのかわからないまさに「茫洋」とした時期に観るのと、人生の折り返し地点を過ぎてそれなりに達観しつつある年齢とでは、自ずと感想は代わってくる筈、今の私はどんな感想を持つんだろう?というのが楽しみの一つ。
もう一つの楽しみは、主役の生田斗真クン、「中居正広のボクらはみんな生きている」の頃の可愛いお子ちゃまだった斗真君が最近メキメキといい男になってきたのは、日本版「魔王」あたりから知っていたけど、でもいきなり太宰治作品の主役ってのは無理じゃないの???との危惧もあり…。
まぁ、とにかく観に行こう!ってことで、「TOHOシネマズお年玉キャンペーン」を利用して、平日観にいきました。平日だから空いていると思いきや、チケットカウンターは結構並んでいて、予告編上映中にこそこそ入場することになってしまいました

で、感想はというと、やっぱりこの主人公には共感できないものの、精神的に疲れていたせいか、なんとなくこの世界観がわかるような気もするし…。昭和のノスタルジーにはどっぷりはまれます。(…ってこの時代、さすがに未だ生まれてないけど…)
斗真君は意外とサマになっていて、他のベテラン勢に混じって健闘していました。伊勢谷友介君は戦前の男前がめちゃ似合うし!でも、所詮高等遊民、共感は出来ないなぁ…。ロクに稼げていないのに他人の金で遊びまわっているくせに、自分の家族にはめちゃ冷たいのがなんか許せん!
大庭家に至っては、最後まで親兄弟誰も登場せず、執事(?)のヒラメだけしか出てこないのが無気味。まぁ、勘当されてたんだからしかたないけど。
だらしのない男性陣に比べて、女性陣はみんな健気。でも、みなどうしようもなく葉蔵の魅力に負けてしまうのね。偉そうなこと言っても、私も身近にこんなヤツがいたら危ないかも。
寺島しのぶ、大楠道代、室井滋、石原さとみ、坂井真紀、小池栄子、三田佳子、みなそれぞれによかったけど、三田佳子は怖すぎ!私が一番近いのは、アパートの大家の坂井真紀かしら?なんて思ってみたり…。
原作にはない中原中也。本当は太宰とは面識なかったという話も聞いたけど、森田剛クンが出てきたときは吃驚したな~。でも、意外とサマになっていた、と私は思う。死ぬ前に二人で鎌倉行くシーンがよかった。V6って岡田君だけ目立って活躍しているけど、森田クンも背低いなりに性格俳優としてやっていけそうじゃない?とちょっとだけエールを送ります。
なんかダラダラと書いてしまいましたが、もともとエピソードをダラダラつないだようなそんな映画でした。もっと少年時代を描いて欲しかったな~~。
『荒戸監督って誰?』と思ったら、「赤目四十八瀧心中未遂」の監督さんなんですね。そういわれてみれば、ちょっとシュールなところが共通してますね。きらいじゃないですが…。
「日本文学の最高峰!」と言われると首を傾げたくなるのですが、文学好きなら一度はハマる太宰治。
日本人好みなんでしょうか??
映画の最後に「この映画は太宰治の原作を元に…」とコメントが入るのですが、要するに「これを機会に、角川文庫で太宰治を読んでくださいね!」ってのが角川さんの狙いなのね。生田斗真狙いで観にきたギャルの中で果たして何人が原作を手にすることやら…
まぁとにかく、斗真君の今後に期待しましょう。