2013年6月 厚生労働省の調査によると
全国の認知症患者数は462万人
↓
予備軍として400万人
↓
65歳以上4人に1人が認知症とその予備軍
怖い数字ですね・・・
先日の勉強会は、1部が
「亜鉛シグナルから見た認知機能とうつ病の解析」でした。
簡単に言えば、認知機能・うつ病に亜鉛という栄養素が
どのように関係しているのか?という話題です。
亜鉛は、人間が生きていく上で欠かせない微量栄養素の一つで
新しい細胞が作られるときにDNAの複製やたんぱく質合成に
欠かせない物質です。
歳をとってくると、食事の量が少なくなったり胃腸の吸収力が
低下するため、高齢者は亜鉛不足になりやすい事が
以前からわかっていました。
しかし、最近では、食の変化によって若い人たちにも亜鉛不足が
広がっているのです。
脳の中では、脳の神経細胞が沢山の情報伝達をするために
多くのエネルギーを消費しています。
その栄養源は、グルコース(ブドウ糖)
あまりにも頭を使いすぎるとグルコース濃度が下がって
頭が働かなくなります!
そんな時、甘い物を食べたくなりません?(笑)
脳重量は、体重のわずか2%ですが、脳のエネルギー消費量は
20%をしめています。
いかに脳が働いているかわかりますね!
だから、脳ってとても疲れやすい臓器なのです。
脳がストレスを受けると活性酸素がたくさん発生します。
燃えカスのようなゴミ。
このゴミ(活性酸素)が過剰に発生すると
ストレスホルモン(グルココルチコイド)が、分泌され、
脳の機能が低下し物忘れ・学習障害・不眠・うつ状態を引き起こすのです。
さらにゴミ(活性酸素)により脳が傷つくと認知機能障害をもたらします。
ゴミ(活性酸素)を取り除くためには、ゴミ処理酵素(SOD・GSH-Px)が
必要ですが、この酵素が働くために亜鉛などの微量ミネラルが
必要不可欠なのです。
また、脳の中に分布する亜鉛を見てみると、記憶と情緒を司る
海馬と扁桃体に多く分布していて情報伝達を助けていることが
わかっています。
脳がものを覚える(認知する)ためには、亜鉛が必要だという事です。
そして、覚えた(認知した)記憶は、亜鉛が減少すると消えるのです。
亜鉛という栄養素が認知機能に大切な係りを持つことがわかりますね。
認知症は、老化と伴に誰にでも起こる物忘れなどとは違い、病的に
認知能力が低下する病で、中でもアルツハイマー病は、半数を
占めている進行性の神経変性疾患です。
しかし今のところ、根本的な解決法は無く、更なる研究が待たれるところです。
アルツハイマー病の自然経過では、軽度から重度に進行するまで
約3.5年が目安となります。
脳の記憶にかかわる海馬では、生涯を通じて神経を新たに生み出すことが
可能です。
健康長寿を目指すなら、過剰なストレスを避け、亜鉛などのミネラルを
バランスよく摂取し、刺激的ないい環境で学習・記憶能力を
向上させることが必要ですね。
というような内容でした。
難しいことを簡単に伝えるのは、ホント難しいですね~・・・
