桐子です。
敬愛する土田美登世さんが小学館さんから新著をお出しになりました。
「日本イタリア料理事始め」といいます。
堀川春子先生にご縁のある方は必読だと思いますよ。
何年も前になりますが、
主人のお店で私がまだホールを手伝っていた頃、
土田美登世さんに取材していただいたことがあります。
お料理ひとつひとつだけでなくレストランの舞台裏にまでたいへん
お詳しく、取材を受けながら、さながら土田教授の講義を受けている
ようでもありました。
この業界には多くの料理評論家や料理雑誌の編集者、
専門ジャーナリストがおいでになります。
が、多くは受け売りの徒ばかり。
なかには料理もできない、食材もわからない、
ひじをついてダラダラと食べるなどなど
ほんっとにマナーもわきまえない取材者もいます。
料理通信編集長君島佐和子さんなどは次の取材があるからと
今、食したものをわざとお店の洗面所で嘔吐していくといった調子でした。
そういう心ない編集者が多い中、土田さんのように造詣が深く、
お料理やレストランというお仕事に対する愛情溢れる編集者は
かけがえがありません。
堀川春子先生についてのこの御本にはそんな土田さんのいとおしみが
随所ににじみ出ています。
斉藤壽さんと二人三脚で作った専門誌『料理王国』から土田さんが
去ったとの報を聞いた際はたいへん驚き、案じてもおりましたが、
こうして御健筆の様子を拝見しとても安堵いたしました。
まがいものの料理編集者が料理店のふしだらな露出志向に乗じて
幅を利かす中、今こそ土田さんのような本物がしっかりと再評価
されるように、そして露出目的ではなく本物であろうと努力する
人々を世に出すよう私たちも努めたいと思います。