ホテルに大きな荷物を置き、しばらく休んでから平和記念公園へと向かった。平和大通りから平和記念公園に入る。9年前(2015年)に訪れたときと同じく、「祈りの泉」と呼ばれる噴水が空高く吹き上げていた。

 平和記念資料館は開館時間内であればいつでも入館できるが、混雑防止のため、WEBでの事前予約が必要な時間帯が存在する。3月〜7月だと、7:30〜8:30と17:30〜18:30が事前予約が必要な時間帯に該当する。詳しくは平和記念資料館の公式HPをご覧下さいm(_ _)m


 私は17:30から入場できるオンラインチケットを事前に購入していた。それまでは平和記念公園内のモニュメントと原爆ドームを見ることにした。

 はじめに見たのは「原爆死没者慰霊碑」だ。この慰霊碑からは原爆ドームを見通せる。原爆で犠牲となった方々の御霊が雨露に濡れないように…という理由で写真のような形になったのは有名な話である。「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませぬから」の言葉を噛みしめ、手を合わせた。

 こちらは「平和の灯」で、1964年8月1日に点火されてからずっと燃え続けている。「核兵器がこの地球上から姿を消すまで灯し続けよう」という願いが込められているそうだ。核兵器が地球上から姿を消す日はいつ訪れるのだろうか。

 そして広島の平和のシンボル・原爆ドームを見に行く。原爆ドームのそばにある元安川はとても穏やかに流れていた。79年前の「あの日」は、熱さから逃れるために多くの人が水を求めて飛び込んだのだろう。かつてそんな惨事があったとは全く想像できなかった。

 原爆ドームの近くまで来て、何枚か写真を撮った。あれだけの被害を受けながらも、建物が残ったのは「奇跡」である。

 原爆ドームの説明書きには、被爆前の姿から現在に至るまでのことが説明されている。元々は「広島県物産陳列館」として1915年に開業し、県の名産品などを展示販売していた。

 細部を撮ってみた。レンガのあとも残っている。被爆前は「オシャレ」な建物だったんだろうなぁ、と考えてしまう。



 原爆ドームが世界遺産に認定されるまでの詳しい経緯は2015年の広島旅行記1日目(3)をご覧下さい。



 原爆ドームも平和記念公園のモニュメントも、9年前に訪れたときと同じく、戦争や原爆の悲惨さを伝えていた。2015年の旅行のときも外国人観光客が多かったが、今回の旅行でも多くの外国人観光客が熱心に遺構を見学していた。

 終戦から79年が経ち、当時を語れる建物が極めて少なくなった。戦争で甚大な被害を受けたことが分からないくらいにめざましい復興を遂げたのは喜ばしいことだが、やはり年月の経過と風化は避けられない。過去の悲惨なできごとをどのように伝えていくかが今後の課題と言える。

 17:30が過ぎ、平和記念資料館へと足を運んだ。

 それでは次回に続きます!