②のつづきです
前日にキタダケソウを見ることができ
美味しいお酒を飲んで
そして
少し斜めっている斜面でテン泊して
そうして生地一枚で隔てられただけの朝の気配を
否応もなく感じ始めると
やがてテントの換気口から
オレンジ色に染まり始める空を確認した
急いでフライのジップを開けると
今まさに。
夜が明けようとしていた
空が
理科の実験みたいな科学反応を起こしてる
科学ではなく
自然でしかない
宇宙でしかない空は徐々に染まりはじめ
まるで藤城誠治さんの切り絵の世界が広がる
その切り絵の世界にやがて
鳳凰が舞う
目の前の大きな山塊は『鳳凰三山』と呼ばれているが
その名前の由来はもしや
この空に浮かぶ鳳凰からとられたのではないかと
夫婦で話す
この日の夜明けの空はあまりに美しくて
思わず
テントの撤収作業の手を止めて 見入っていた
やがて鳳凰は空を突き抜け
宇宙へと羽ばたき 消えていった
その後は
いつもの夜明けの空が広がり
日の出の時間
と名付けられた空があった
あの一瞬の鳳凰の姿を
ほとんどのヒトが目にしないだろう
私だって 今朝は見なかった
鳳凰が去った後の空は
黄金色の余韻を残し
やがていつもの空が
生まれる
富士山は
満ち潮の雲海のなかに半分浸かり
それは
大海原の中に浮かぶ孤島に見える
空と雲海
雪と大地
幾重にも連なる山塊
ピンクと藍色が重なる空のいろ
宇宙と空に近い山の、
その先端に眠り
今日一番の光を浴びれる幸せ
光が黄金色に変化した後は
やがて一気に
色彩が見慣れたもの変わる
そしてふと我に帰り振り返ると
そんな光のショーをを見ていた多くのギャラリーが・・・・・笑
さあ。
今日も 生きよう。
今日は今日だけ。今は今だけ。
笑顔は感謝のきもち
笑顔をたくさん 携えて。
朝の肩の小屋。後ろに北岳が。
肩の小屋の稜線上のテン場。 平らでいいでょう？笑
さあ降ります
おはよう 花たち
今日もありがとう
早朝は気温もそれほど高くなく
きもちよく
ひたすら昨日登り上げた道を下ります
今日もいいお天気です
途中、
昨日の大樺沢右俣ではなく
白根御池小屋方面で下ることにしてみました
そしたらこれが ほとんど樹林で
ただひたすらに急登の下りで
結構いろんな意味でキツイものがありました
今度はやっぱり右俣からにしようと思うのでした
そして下りきったところが
白根御池。
白根御池小屋。中も外もとても綺麗です
トイレをお借りしたのですがこれまたとってもキレイで
なんと水洗でした！ありがたや〜
7時くらいだったのですが、この日はこの後すぐに荷揚げのヘリが来るというので
パンをちゃちゃっと食べて、
こちらで一度食べて見たかったソフトクリーム（＝¥500）もいただきました
美味しかったー！
ここから見上げる山塊はとても大きくて
あんな上まで人が上がれるなんてすごいなーと
人ごとみたいに眺めながらバニラ味のソフトクリームぺろぺろなめてました
スタッフの方達もとても気持ちの良い方ばかりで
素敵な小屋です
ここからさらに樹林の道をひたすらに下り（急登
！）
やっとこ
『広河原山荘』へ！
また少し休憩して、
行きに渡ったあの吊り橋を再び渡り
広河原インフォメーションセンター前から
乗り合いタクシーで芦安駐車場まで無事に戻りました（=¥1200/一人）
今回は両日ともにお天気に恵まれ、
期待していなかったお花畑と
大いに期待していたキタダケソウにも会えて
最高に素晴らしい山行となりました
私は高山病になりやすいのですが
今年初の3000m峰は戻ってからこれを書いている今もなお
高山病の一種のむくみをもたらし
足を中心に体全体が
パンパンで、あまりにむくみすぎてお肉がはち切れそうです
毎年こんな風になっては不便を感じるのですが（＝服や靴が入らないので）
やっぱりそれでも
やめられないのですよねえ・・・・
読んでいただきありがとうございます
この後、八ヶ岳に移動して
私の中で今、たくさんの
『会いたい人たち』に 会いに行きます(´∀｀)
ご縁が繋がるご縁に 感謝です
みなさんも素敵な夏山を！
おわり