②のつづきです
前日、20時過ぎに
『茂倉岳避難小屋』に着き、そこで一泊しました。
この日の山行時間は休憩含めて約14時間位でした
全身濡れ鼠のようになって避難小屋の扉を開けました。
道中、泊りスタイルで歩いている人と全く会わなかったので
てっきり私達だけだと思ったら先客がいらっしゃいました
年配の男性グループ3名です。
同じく西黒尾根から登られ、17時位に来られていたそうです。
当たり前ですがお食事も終えられて寛いでいらっしゃいます
私達はまず 荷物を置いて雨、そして暗い中、
小屋裏の水場(=歩いて1分、と書かれていました)に
水を汲みに行かなければいけません
この避難小屋に到着する手前で、旦那ちゃんのお水は底をついていました
私もあと残り50cc位でした
旦那ちゃんが 私の分も一緒に水を汲みに行ってきてあげる、
と言ってくれたので、お言葉に甘えました
その間、私はびちょびちょの靴下を絞り、
一応女性なので
小屋の死角(玄関の所)に行って、服を脱いで着替えます
幸い避難小屋は5人だけだったので2人分の場所は
ゆったりとしたスペースを確保できました
旦那ちゃんも着替え、やっと荷解きをして・・・
食欲はなかったけれど、お腹は空いていました。
明日のためにも 無理矢理感はあったけど、
夕食にすることに。
もってきたワインと枝豆でカンパイ・・・・
身に心に、胃に、・・・・ 沁みました
それからお湯を沸かしアルファ米を作り
カレーを食べました
私は半分位しか食べれなかったけど、
だんだん味がわかるようになってきて、
気持ちもホッとしてきて
最後には『おいしいね』と言って食べれました
皆さん寝る準備されてたので
私達も手早く片付け、明日に備えて眠りにつきます
夜、寝る前にトイレにでると
雨は やんでいました
トイレは避難小屋の隣に立派なトイレがあり、
ボットンですが、キレイです。
明日はどうしようか。
目が覚めて、体調と天候で決めよう、ということになりました
翌朝
昨晩眠りにつく前は、
『もうこの小屋で明日は何時まででも寝ていたいな~』と言っていたのに
3時には目が覚め、ウツラウツラとしていました
深い眠りについたようで
思ったよりも疲れがとれています
天気はどうだろう・・・スマホを開く。
1日曇り・・・、です。
・・・・どうしようか・・・・。
周りの方も、馬蹄形だったらそろそろ起きて準備のはずですが
まだ寝ています。
後でわかったのですが、土樽に降りられる予定だったそうです。
4時過ぎに、皆さんソロソロ起きられて
旦那ちゃんを試しにツンツンしましたら
起きていたので、
「もう、起きる?」と言って私達も準備します
前日のアルファ米の残りとお味噌汁を食べてコーシーを一杯
簡単に、でもゆっくりと準備をして、
その間何度も、天気をチェックします。
体力は快復しましたが、ずっと曇りというのがどうもひっかかり、
また途中で崩れるのではないか・・・という懸念がぬぐえません
もしそうなったら本日の行程は長く、
最後に蛇紋岩激下りコースがあるので
ここはあっさり諦めることにしました
前日にたっぷり歩いたので、『歩き足りない!』という思いも
それほど残っていなかったのがよかったのかもしれません・・・
この後
天候が崩れるかもという予感は 当たりました
曇り空の中、谷川岳へと戻ります
避難小屋が これほどありがたい存在だったとは 思いませんでした
本当に、ありがたいです。
管理もきちんとされていて清潔で、快適でした。
たぶん、次回は来ないであろう茂倉岳までの道をもどります
すぐに
茂倉岳。
・・・・・・。
旦那ちゃんと、苦笑い。
『私、土樽方面への道はさ、案内できる位、はっきり覚えてるよ』
アハハ
なんてったって、一日で往復したもんね。
と言って 進む。
実際、今でもはっきりと覚えてる。
木ノ根っこの具合。木ノ根っこのアスレチック。
あの次はああなってこの次はああなる・・。
蛇紋岩の段差のある道・・・・
そんなこと思い出しながらガスガスの中を歩いていました
一ノ倉岳避難小屋通過
中をのぞいてみた。
誰もいない。よかった。
この避難小屋の横に『〇〇君慰霊碑』という石碑があった。
今回通った山道はほとんどがこの『蛇紋岩』という岩質だったので
体力というより、一番、これに対して滑らないように
気を使う神経が、
疲れたように思います
あ。 オッパイ・・・・・・
いかんいかん、男子脳が・・・・。
谷川岳山域は
ダイナミックですね
今回は、こんな形で行くはずのない道を
こんな風に凝縮して往復したことにより
谷川岳を一方方向で進むより濃く、
感じられた気がします
北アルプスや八ヶ岳や色んな山に比べて
私の中では知らないことの多い山域(他も知ってるとは言えないけど)。
とても 刺激的で男性的な山でした(ノゾキとかオッパイではなく)
ああ、ここ。
滑るんだよね~
でも、どんな感じか、わかってる。
それだけで、不安感が違うこともありますね
わかっているからコワイ
と いうことの方が、
最近は増えてしまった気がするけど・・・
登山道はずっと濡れていて
花もみんな濡れていた
それが美しもあり切なくもあった
レインパンツ、履いててよかったねー
そーだねー、びっちょびちょだもんね
と言いながら
ガスに覆われてはいるけれど
切れ落ちた絶壁横を通り過ぎる
オキの耳まで戻りました
この直前にまた、雨が降り出し、
だんだん雨脚が強くなり
みるみるうちに
ザーザー降りになりました
よかったね、引き返すことにして。
予感、あたったね 。
うん、 よかったよかった・・・。
『肩の小屋』で 休憩しよう。
中に入り(無人)、少し休憩。
もうすでに、足の中はぐっちょんぐっちょん。
ザックを降ろし、靴下を絞りました
ジャー と水が滴り落ちる 。
『今年は靴を、買い換えようか~・・・・』
旦那ちゃんが、『中を見てくる』と言って小屋の中を撮影していました
私は 『お腹が空いたなあ~・・・・』 と
パンをもぐもぐ・・・して待っていた。
旦那ちゃんが『中、めちゃキレイだよ~!』と戻って来た
『あ』 ・・・パシャリ
『ひひひ。リスみたいだったよ』
『ひひひ。お腹ふいちゃって(すいちゃって)は~(さ~)』
この後旦那ちゃんも腹ごしらえして出発です
帰りは、『天神尾根』→『田尻尾根』で土合まで戻ることにします
西黒尾根の蛇紋岩を下るのは怖すぎますので・・・・
だけど
こちらはこちらで
ちょっとわかりにくいのですが、登山道がもう雨で
『小川』状態になっていました
そしてところどころ、『滝』にも・・・・
まるで沢下りしてるみたい、といいながら降ります
唯一、こちらの登山道の岩は蛇紋岩ではなかったことが、
救いです
天神尾根、こんななってたんだね
私達は、冬しか知りません。
意外に 歩きにくいねえ~・・・・
雪がついて、平坦な道になっている冬とはえらい違いでした
『熊沢穴避難小屋』着。
さっき休憩したばかりですが、ここでも休憩。
また、靴下を絞ります。
ジャーーーー・・・・・・
不快です・・・。
そして更に下り、『田尻尾根』の
デコンボコンの歩きにくい尾根を(雨だったので滑ります)
降りにくだって、
下りきったところを出てすぐ近くの河原で
休憩を含めて
ドロドロの登山靴とゲーターを洗いました
下山したら、
雨は上がりました
またしても靴下をジャーーーーーと絞りながら、
よかったねー
車に入る時、雨降ってたら困るもんねー。
パンをもぐもぐしながら
ニコニコです
だって
無事だったんですもの
だって
雨があがったんですもの
あとは
林道を歩き
車道を歩き
トンネルをくぐり、車へ帰るだけ。
途中で滝が流れていたので
覗いてみたら
ザアーーーーーーーーーーーーーッ!!
うあ~~~~~~~~~~っ
すごいっっっ
迫力満点で思わず滝の音に負けないくらいの雄叫びあげました
この滝の傍に
キャニオニングができるツアー会社みたなのがあったので
夏はこちらでキャニオニングができるのかも。
私は水が怖いのでちょっと無理なんですが・・・
ご興味のある方はおもしろいかもですね
帰りは、
『湯テルメ谷川』でお風呂に入り(¥570/一人)、
休憩室でビールを飲み(旦那ちゃんはノンアル)
近くのお蕎麦やさんでお蕎麦食べて帰りました
私は舞茸天ぷらのザル
旦那ちゃんは
鴨せいろ。
帰りの高速は渋滞もなく帰ることができ、
レンタカーを返して、お家にもどり、
家で洗濯機をまわしている間に
近所のよく行く飲み屋へ繰り出しました
小腹がすいたので
どうしても『焼き鳥丼』を食べたかったのです
旦那ちゃんは家でビール、私は日本酒を一杯ひっかけてから行き、
お店で焼酎ロックをのみ、ハムカツ食べて
丼・・・・・
この丼の美味しかったこと、おいしかったことったら・・・。
この丼で、本当に無事でよかったと
心から安堵し、
翌日からお互い、仕事もがんばれました
読んで頂き、ありがとうございました
※長々とお恥ずかしい山行を綴りました。
真摯に山に向き合っている方々の中には
不快に思う行動があったかと思われます。
今後、今回の経験を糧に慎重に行動することを怠らず
ご迷惑をかけないように行動したいと思います。