家の前のお家が
建て替え工事をしている。
大きな重機が入って
鈍い音をたてながら
古い家を壊していく
その家で営まれた家族の時間を想うと
どの家の取り壊しでも いつも、
その家族と
何の関係もない自分だというのに
泣きたくなる
ありがとうね などと
無責任に泣きたくなる
泣きたくなりながら
同時に その現場で働く、
男の背中にホレボレする
特に その現場の頭となる頭領が
淡々と、だけど 迷いのない、
そして無駄のない指示を出している
その背中をじっと見入ってしまう
今となっては昭和的フレーズをにおわす
背中のひとつだと思う ヾ( ´ー`)
経験と努力を重ねた年輪は
哀愁と重なり 男の色気にもなる。
多くの言葉を巧みに操れる女性も
多くの言葉を語らない
この背中をみては
その言葉の
無力さに気づく