初写真集『月光』 | 村主章枝オフィシャルブログ「すぐりふみえの ぐりぐり日記」Powered by Ameba

初写真集『月光』

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2017年2月15日、人生初の写真集『月光』が発売されることになりました。
『月光』は私にとって本当に大切なプログラムです。

2002 年、米国・ソルトレイクシティ五輪で滑った作品です。
その3 ヶ月前に起こった米国同時多発テロ。世界中が悲しみに覆われました。
そのとき感じたのが
「暗闇の中で人々を導く一筋の月の光のような演技ができたら…」
という思いでした。
そして、師匠であるコリオグラファー(振付師)、ローリー・ニコルと共に
「心を揺さぶるようなスケート」を目指して作り上げた作品が『月光』です。

『月光』は、私にとって特に思い入れの強い作品となり、現役最後の競技大会、
2014 年の東日本フィギュアスケート選手権で再び滑ったのが『月光』、
そしてその演技の後、現役生活に終止符を打ちました。

引退から、二年。

68年ぶりの大接近というスーパームーンの夜に
銀色の光が降り注ぐ中、『月光』の世界観を写真で表現する、
という企画にチャレンジしました。
(大事なプログラムなので2ヶ月半かけて身体を絞り込みました!)
フリープログラム用に編曲した4分の『月光』を波打ち際で流し、
楽曲に合わせてスケートと同じ演技をしたのですが、
頭のてっぺんからつま先まで感覚を研ぎ澄まして、
最高の『月光』が再現できたと思います。
(そして実力以上の美しい写真を撮っていただきました笑)
これまで何百回、何千回と繰り返してき た氷の上での『月光』なので、
動きそのものは体に染み込んでいるのですが、
本物の、しかも数十年に一度の月の光の中で演じられたことで、
『月光』が本当の意味で自分のものになった気がします。
この体験は、私の人生の中でかけがえのない宝となりました。
今回のチャレンジに背中を強く押してくれたカメラマンのアンディーさんを
始め、多くの方々のご支援、ご協力、そして、「縁」に
感謝いたします。