本Logの17冊目と18冊目は、こちら。





久しぶりに、三浦しをんさんの小説を読みました。
本屋さんで、ふと、
『恋のライバルは草でした(マジ)。』
という帯が目に留まり、吸い寄せられるように本を手に取っていました。
(広告とか、こういうキャッチコピーを考える人ってすごいなあと、いつも思います)

このタイトルと、その帯の言葉が、あまりにもちぐはぐで、
好奇心がくすぐられました。

タイトルの意味は、読み始めればすぐにわかります。

脳も神経もない。
つまり、思考も感情もない。
人間が言うところの『愛』という概念がない。
それでも旺盛に繁殖し、多様な形態を持つ。

それは、『植物』です。


『愛なき世界』というと、わたしはつい最近まで、
魚には感情がないと思っていました。
ついでに言うと、とても知能があるとも、思えませんでした。
だからこそ、かわいいとか、愛着がわく対象ではありませんでした。
それが、魚たちの生態行動に興味を持つようになってからは、
ガラリと変わりました。

魚は実は頭が良いし、
人間関係ならぬ、魚関係も複雑だし、
結構シビアな恋愛をしているし、
親子の愛情物語もあるし、
みんな生きるために必死だ。

科学的な話をすれば、恋愛ではないだろうし、親子の愛でもないのかもしれない。
でも、魚たちの世界を知れば知るほど、
それが恋愛であってほしい、愛情であってほしい、と思わずにはいられないのです。

今では、潜るたびに、いろんな魚たちの行動が目に入るので、
「今日も愛に溢れているなあ」
「みんなかわいいなあ」
と、じーんとしています。

さて、この物語では、魚ではなく、
植物のことを「かわいいなあ」と愛でている女の子『本村さん』が登場します。
わたしは、この本村さんに、共感の嵐!!
愛でる対象は違えど、自分の恋愛より、草(わたしは魚)の繁殖を追い続けるところとか…
「こんな自分でいいのか?」
と悩まないわけではないけど、どうしようもなく惹かれてしまう対象がそれなのだから、仕方ない。
(最近は、お客様にまで「そろそろ魚じゃなくて自分の恋愛に興味持たなきゃ」と言われる始末)
(いや、別に、興味ないわけじゃないんですけどね…?)

これは、
そんな『愛なき世界』の研究に全てを捧げている院生の女の子と、
洋食屋見習いの男の子と、その周りの人々の、
なんとも『愛に満ちた世界』の、物語。

ぜひ、そんな愛の世界を覗いてみてください。


今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。



 

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