本Log7冊目は、最近、久しぶりに読み返したこちら。




もうずっと、長い間、わたしの本棚に入っている。
たまに行う本の断捨離を、何度も逃れているこの本は、こうしてたまに読み返したくなる作品です。

初めて手にしたのは、きっと中学生くらいの頃。
わたしは、中学生時代に数学がすっかり苦手になってしまっていたのですが、
「博士」の愛する数字には、どうしても惹かれてしまうのでした。

例えば、「素数」。
わたしは、感覚的に、偶数が好きだ。
ちょうど半分にできるとか、割って余りが出ないとか、協調性があってみんな仲良しな感じがする。
平和な数字、という印象。
だからこそ、奇数や、2以外の素数は、なんだか強気な感じがして、頑固で、譲らない印象があって苦手だった。
でも、博士は何よりも素数を愛していて、そんな博士から聞く素数の話は、とてもあたたかい。

数学は苦手だけど、やはり、問題が解けるまでの道筋が立ったときの喜びは、他の教科では感じられないもの。
作中の「わたし」も、こんな風に感じていて、とても嬉しくなる。

『無残に踏み荒らされた砂漠に、一陣の風が吹き抜け、目の前に一本の真っさらな道が現れた。
道の先には光がともり、私を導いていた。
その中へ踏み込み、身体を浸してみないではいられない気持ちにされる光だった。
今自分は、閃きという名の祝福を受けているのだと分かった』

これこそ、数学で唯一嬉しくなる瞬間であり、同時に、これこそ、わたしが数学が苦手な理由でもあります。
道が現れてくれればいいけど、それがいつまでも現れないと、いつまでも砂漠を彷徨うことになる。
その時間さえも博士みたいに楽しめれば違ったかもしれないけど、わたしにはそれができなかったな…

博士は、数学だけではなくて、「わたし」や、その息子の「√ルート」へ向ける愛情もとてもあたたかい。
最後のシーンで、博士が首から下げている物に、涙が止まらなくなります…

みなさんが好きな数字、苦手な数字、ありますか?
ぜひ、教えてください。

今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
次回も、お楽しみに!

 
 
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毎月1日には、全員同じテーマで投稿していきますので、お楽しみに〜!
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