本Logの1冊目は、わたしが一番好きな、こちらをご紹介します。
実写映画化もされましたし、ご存知の方も多いかもしれないですね。

わたしがこの本に出会ったのは、中学3年生の夏で、本好きの母からすすめられて読みました。
母から手渡されたとき、タイトルと、表紙の雰囲気に違和感を覚えたことを、よく覚えています。

「魔女、ということは、ファンタジー・・・?」
「死んだ、って、暗くて重い話・・・?」

それにしては、あまりにも表紙が爽やかだなあ、と思いました。
でも、読み終わるころには、すっかりその違和感は取り除かれたのです。

「中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなってしまった少女まいは、
季節が初夏へと移り変わるひと月あまりを、西の魔女のもとで過ごした。
西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、
魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。
喜びも希望も、もちろん幸せも…」(裏表紙より)

まず、この西の魔女の暮らしが、信州のわたしの祖母にそっくり。
自然の中で、自給自足で、季節の移り変わりを楽しんでいて、環境に感謝しながら、自然体で…
わたしも、こどもの頃は、長期休暇をよく祖父母のところで過ごしていたから、とても懐かしくなります。
植物も、動物も、虫も、風も、水も、光も、全てが生命力に溢れているような爽やかな描写が、とても心地良いです。

中でも、
サンドイッチをつくるシーン
シーツを洗うシーン
ジャムをつくるシーン
が、わたしはとってもお気に入りです。

そして、それらと同じように清々しく描かれているのが、タイトルにもある「死」について。

『死ぬ、ということはずっと身体に縛られていた魂が、身体から離れて自由になること』

死んだら全てが無かったことになるのでは、と恐れるまいに、西の魔女はこう言いました。
そして、ある方法で、本当にそれをまいに教えてくれるのです。
このシーンは、わかっていても、何度でも、涙なしでは読めません…

わたしにとって「死」は、自分より、周りの、身近な人に起こる方がこわいです。
それは、きっとどうしたって後悔が残ってしまいそうだから…
まいも、そうでした。
でも、西の魔女は、その後悔も全部まるごと包んでくれ、そのことに、わたしも少し救われたような思いがしました。

西の魔女は、こうした、生きる術のような気づきをたくさんくれます。
物語の中には、好きな言葉がたくさんありますが、不思議なもので、
それを読むときの自分の年齢によって、心に響く言葉が全然違うんですよね。

初めて読んだ15歳のわたし。
27歳の今のわたし。
そしてこれからさらに歳を重ねると、感じられることが、また変わっていくのだと思います。
同じ本を何度も読み返すのは、そうした楽しみもありますよね。

最後に、今のわたしが好きな言葉を…

『いちばん大切なのは、意志の力。
自分で決める力、自分で決めたことをやり遂げる力です。』

『自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。
サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。
シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、
誰がシロクマを責めますか。』

『アイ・ノウ』
(これは、物語の中で何度も出てくるのですが、本当にあたたかい気持ちになります。)


大好きな物語なので、長文になってしまいましたが、
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

次回もお楽しみに!




先輩方のブログもよろしくお願いいたします🍀
毎月1日には、全員同じテーマで投稿していきますので、お楽しみに〜!
👇
👇