変形性股関節症とアルコール
手術前に主治医に
「アルコールは飲みますか?」
と聞かれて、
「機会があれば飲みます」
といったところ、
「アルコールはあまりよくない」
と言われたことがありました。
それ以来、
手術もあるから、飲まない方がいいよね
と思って、お酒は飲まなくなりました。
術後、退院しても骨がくっついていない間は
飲まない方がいいのかなと思って
5~6ヶ月位までは飲んでいませんでした。
股関節手術に関わらず、全身麻酔による手術前は、飲酒のみならず、喫煙もやめるか、最低限度にとどめておくことにより、安全性を高めることができます。
手術の直前まで喫煙していると、全身麻酔中に全身麻酔中に不整脈が起こる可能性が高まり、肺の機能を損ないます。
過度の印写は肝臓にダメージを与え、手術中に大出血を起こしたり、全身麻酔中に使用する薬の効果が予想外に強く出たり、弱く出たりすることがあります。
全身麻酔に先立って急激に飲酒量を急激に減らすと、発熱・血圧の異常・不整脈などの悪影響がでることがあるため、飲酒量は徐々に減らしてくほうがいいそうです。
手術前に飲酒量が多量な場合、術後何らかの炎症を起こす確率が73%、呼吸困難が80%、集中治療室に搬送される場合が29%も高いことが分かったそうです。
では、手術後は?
これに関する文献は、見当たらなかったのですが、
一般的な手術の場合、手術創が完治するまでは飲酒をしない方がいいそうです。
飲酒をすると、一時的に血液の循環が良くなり出血が促進されてしまいます。
腫れや炎症がある場合に飲酒をするとさらに痛みが増すことになります。
骨折の場合、
骨折が治るまでは飲酒を控えたほうががいいようです。
もちろん、喫煙も控えましょう。
骨折中に飲酒をすると骨が折れているところから内出血する場合があるからです。
骨の部分の組織の回復にも阻害すると考えられています。
股関節手術の場合、
骨治癒・周辺組織の治癒が認められるまで飲酒・喫煙は控えた方がよさそうです。
※定期検査の時に医師に確認して下さいね。
薬を服用している場合も、薬の効果が予想外に強く出たり、弱く出たりすることがあるので、飲酒はやめましょう。
これはすべての人に当てはまる話ではないのですが、まれに飲酒後、関節が痛くなるという症例があるそうです。
特にビールを飲む量が多いと、変形性関節症のリスクが高まるそうです。
1週間に20杯(300㎖程度)以上のビールを飲んだ場合、飲んでいない人と比較すると
股関節では、2.15
膝関節では、1.93
逆に、1週間に7杯以下の場合はリスクが下がっていたそうです。
ワインの場合、
1週間に4~6杯飲む人は
膝関節で、0.55
1週間に7杯以上飲む人は
膝関節で、0.48
股関節においては関連はなかったそうです。
コーヒーや紅茶においても関節症との関連性は見つからなかったそうです。
アルコールを長期間、たくさん飲み続けることによって「アルコール多発神経痛」や「アルコール性筋炎」といった末梢神経の麻痺を引き起こすことがあります。
この症状は、栄養バランスが崩れ、体内でビタミンが不足するこが原因で起こります。
アルコールを体内で分解するためには大量のビタミンが必要となります。
ビタミン不足になると神経が過敏になり関節痛が起こることがあるそうです。
関節に炎症がある場合も痛みが増すことがあります。
関節に痛みがある場合はアルコールを摂取しない方がいいようです。
ビタミン不足だけでなく、痛風によっても関節痛が起こることもあります。
痛風は血液中の尿酸濃度が高くなることによって、関節炎を引き起こす疾患です。
大量のアルコールを摂取すると、体内の水分が使われて一時的に脱水症状となります。
すると、尿酸値が高い状態となり、尿酸の結晶が関節組織に沈着し、関節が炎症を起こします。
これを来り返すと痛みの症状の間隔が短くなっていき、重症化する場合があります。
ビール大瓶1本相当のアルコールを長期間(16年間)のみ続けると大腿骨頭壊死の発症リスクが4.4倍高くなるという調査結果があります。
肝臓の機能に何らかの変化が生じ脂質代謝などが通常通りにできなくなり大腿骨頭の動脈に血栓ができるとされています。
ビール大瓶1本=
水割り、1杯
日本酒、1合
焼酎、120㎖
普段から、お酒の飲み過ぎに注意し、ビタミン補給のためバランスの良い食生活に気を付けましょう。
『酒は百薬の長』という言葉があります。
酒は緊張をほぐしたり気分を良くしたりするもので、適度に飲む酒は薬にも勝るという考え。
アルコールも、適度に飲めば、一時的にですが血行が良くなり、ストレス発散にもなりますよね。
お酒はほどほどで楽しみましょうね。