究極は何度でも。 | ふみさんのなんだかんだ。

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「ナラタージュ」監督:行定勲

今さらなんですけど、原作読んだしレンタル旧作になってたしで借りてみましたナラタージュ。

全体的には、よかったと思う。

文章がとても美しい原作だけど、展開にメリハリがあるから、映像化は面白そうな作品だと思ってました。

そして、その心情のメリハリの方を、有村架純ちゃんがうまく演じていたと思います。

ただ、松潤なんだよなあ。

原作の葉山先生の魅力って、どうしようもなく意気地がないとこなのよね。
そこが放っておけなくて、弱さがずるくて、生真面目でアンバランスで、正しくないのにどこまでも優しいと思うのね。

その負の魅力が、主人公をどこまでも惹きつけることに納得ができる感じなのです。

けど、やはり松潤は松潤。

いつもほどキラキラしてないけど、やはりどこか自信がある素ぶりが見えてしまう気がして。

葉山先生の生きることに対する儚さみたいなものが、出てない気がしたよ。

坂口健太郎くんは、よかったですね。
ふつうの学生、でも主人公が好きなぶん生まれてしまう黒い衝動を、まっすぐに演じていたと思います。

描かれている関係性や感情は、そこまで新鮮なものではないけれど、それだけに、誰かを好きになってしまうことに正しさなんて、やっぱり大抵はないんだなあと思いながら観てました。

究極の恋なんてないし、言うのであればどの恋も本人にとっては究極だよね。何回でも。

2時間半近くある作品だったけれど、面白く観ました。