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### 不倫と勉強合宿
並木俊介は不倫相手の高階英里子と共に、名門私立中学校の受験を控えた娘・舞華のために保護者同伴の勉強合宿に参加します。合宿には他の親子も参加しており、並木は妻・美菜子と別居中でありながら受験のために仲良く振る舞っています。並木は中学受験に対して疑問を抱きつつも、舞華が実の娘でないことに不快感を示します。
### 英里子の失踪と発見
合宿中、英里子が突然訪問し、その後行方不明になります。別荘で英里子の遺体が発見され、並木は驚愕します。美菜子は自分が犯人だと告白し、親たちは事件が受験に影響を与えると判断して通報を避けることに決めます。藤間智晴の提案で、遺体を処分することになります。
### 遺体処理と隠蔽
並木と藤間は遺体を湖に沈めるために準備し、英里子の身元を隠すために顔を潰し指紋を焼きます。その際、並木がイニシャル入りのライターを落としてしまいます。事件後、美菜子は英里子になりすまし、荷物を回収してから並木と藤間で英里子の家に運びます。並木は英里子の荷物から写真が入った封筒を取り出します。
### 津久見と裏口入学
並木は英里子が撮影した写真に津久見に金を渡す親たちの姿を発見します。これにより、津久見が裏口入学を斡旋し、それに気づいた英里子が殺害されたのではないかと推測します。並木は遺体の爪に泥が詰まっていたことから、殺害現場は別荘ではないと考え、美菜子に詰め寄ります。
### 真犯人と事件の隠蔽
その後、並木は事件の真相を知り驚愕します。実は英里子を殺害したのは子どもたちであり、試験問題の漏洩に関与していた津久見は英里子から脅されて湖畔に呼び出されました。津久見が指定された場所に向かった時には、英里子は既に撲殺されており、遺体の周囲には子どもたちの靴跡がありましたが、全員同じ靴を履いているため犯人を特定することはできませんでした。親たちは自分の子どもだけは関与していないと信じたかったものの、可能性があると認識し、事件を隠蔽することに決めました。
### 並木の決断と結末
並木は自分の子どもたちが殺人を犯したと信じたくない気持ちと、事件を隠蔽する親たちの態度に困惑します。津久見は「子どもは親を見て育つ」と叫び、親たちが人の死を隠蔽するような身勝手な行動をしているなら、子どもが犯罪を犯すのも無理はないと語ります。親たちは子どもを犯罪者にするわけにはいかず、それが本当の親であると語りかけます。
美菜子は、自分が犯人役を引き受けたのは、これを機に並木が本当の父親になると信じたからだと告げます。並木はしばらく考えた末、事件を隠し通す決断をします。英里子の遺体は湖の底に沈められ、顔を潰された彼女の眼窩には並木のライターが刺さっています。このシンボルは決して消えない罪を暗示し、映画は幕を閉じます。
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