新生活の始まり

二宮明日香は介護士を目指し、家族と共にクロユリ団地に引っ越しました。明日香は仲の良い両親と、もうすぐ小学生になる弟ミノルと幸せな日々を過ごしていました。

奇妙な隣人

引っ越し後、明日香は母親に頼まれて隣人に挨拶に行きましたが、ノックしても応答がなく、少しだけ開いた扉から隣人の顔は見えませんでした。

新しい出会い

片付けが終わった後、新しい生活の場を見ようと街に出かけた明日香は、砂場で遊ぶ少年に親近感を抱き、話しかけました。その少年、ミノルは血の繋がりはないものの隣人の孫であることが分かりました。

不気味な現象

家に帰った明日香は疲れて眠りましたが、翌朝5時半に騒がしい目覚まし音で目を覚ましました。明日香は早朝に隣の部屋から聞こえるアラーム音に悩まされますが、その音はなぜか家族には聞こえていませんでした。

隣人の死

この奇妙な現象に不安を感じる中、明日香は友人からクロユリ団地の異常な話を耳にします。隣の住民が気になった明日香は再度訪問すると、老人が部屋の中で死んでいるのを発見します。その死体は3日経過しており、初めて扉を叩いた直後に亡くなったと思われました。遺品整理業者が部屋を整頓する中、笹原という業者が明日香にこの部屋には近づかないよう忠告します。

怨霊の現れ

明日香はミノルのことを気にかけ、彼を家に招きますが、ミノルが部屋に入った瞬間に壁が突然ヒビ割れ始め、そのヒビはいつの間にか消えてしまいます。この出来事以降、明日香は不安に苛まれ、幻覚を見るようになります。夢の中で隣の部屋にいる老人が「お前も死ぬ」と囁き、学校での介護演習中にも老人が現れます。

家族の真実

恐怖に耐えきれなくなった明日香は家に逃げ帰りますが、家族は誰もいません。実は、明日香の家族は10年以上前に既に亡くなっており、彼女は一人暮らしのためにクロユリ団地へ引っ越してきたのでした。

ミノルの正体

明日香が笹原とともに霊媒師を呼び、ミノルが全ての恐ろしい出来事の犯人であることが明らかになります。かつてクロユリ団地で起きた悲劇の犠牲者であるミノルは、怨念を抱いて霊として団地に留まっていました。

最後の対決

霊媒師の忠告通りにミノルを部屋に入れないよう努めますが、ミノルは二人を殺そうと様々な手を使います。最終的にミノルは笹原の元婚約者に化けて笹原を焼却炉に連れ込み、燃やしてしまいます。

結末

明日香は助かりますが、笹原を失ったショックで心を閉ざしてしまいます。そして、ミノルの怨念は今もクロユリ団地を彷徨っているのでした。