映画「ラヂオの時間」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。
ラジオ局でのドラマ制作
あるラジオ局「ラジオ弁天」のスタジオでは、ドラマのリハーサルが進行中です。
リハーサルが終わり、ナレーターが最後のナレーションを読み上げると、プロデューサーの牛島龍彦はディレクターの工藤に「いいじゃない」と言い、作家の鈴木みやこを励ましました。
スタジオには牛島のアシスタントの永井スミ子、効果マンの大田黒春五郎、ミキサーの辰巳真、そして出演者のマネージャーたちが集まっています。
リハーサル後、牛島は出演者たちに声をかけ、忙しく動き回ります。
作家のみやこに対しても、リハーサルが終わったばかりの出演者たちと接触させ、意見を聞きます。
出演者の一人、野田勉からの声のトーンに関する質問には、みやこが「いいと思います」と答えましたが、ナレーターの保坂卓からの台本に対する指摘には、牛島が対応します。
スタジオ内での出来事
打ち合わせのために廊下に出た牛島とみやこは、保坂からの意見を聞きますが、牛島は廊下の掃除の音が気になって仕方がない様子。
みやこは保坂の指摘に反論しますが、保坂は「上を見上げた」は言葉の重複だと強調します。
一方、スタジオでは永井が買い物を終えて戻り、工藤は彼女に使わなかったCDを保管庫に返すよう指示し、効果マン・大田黒と将棋を始めます。
牛島は食堂でみやこを慰め、ラジオドラマの良さについて語り、二人はスタジオに戻ります。
ドラマ本番前のトラブル
スタジオに戻ると、のっこのマネージャー・古川からヒロインの名前変更の要求がありました。
牛島は対応に苦慮しますが、結局のっこの要求に応じ、ヒロインの名前を「メアリー・ジェーン」に変更することに決めました。
この変更により、他の出演者たちからも不満が出て、最終的には全ての登場人物の名前を外国風に変更することになります。
さらに、ドラマの設定も大幅に変更されることになり、みやこは「NYにパチンコ屋がありますか?」と設定の不自然さに抗議します。
結局、スタジオ内は混乱し、牛島は次々と指示を出して対応に追われます。
本番・生放送開始
いよいよ本番が始まり、出演者たちがスタジオに集まります。
ナレーションが始まり、みやこのコメントが流れる中、効果マンの大田黒がマシンガンのSEを探しに奔走します。
途中で守衛に助けを求め、何とか音を作り出しますが、放送中にさらなるトラブルが発生します。
浜村がアドリブで役名を変えたことにより、設定がまたもや変更されることになります。
クライマックス
次々と設定が変わる中、ドラマは無事に進行しますが、最後のシーンで再び大きな変更が加えられます。
のっこがヒロインのキャラクター設定を変えることを提案し、みやこは断固反対しますが、最終的にその提案が採用されます。
これにより、ラジオドラマの最後のシーンは完全に異なるものとなり、みやこは自分の作品が大きく変えられてしまうことに落胆します。
結末
生放送が終了し、全てのトラブルが収束しますが、みやこは自分の作品が思い通りに行かなかったことに対して深い失望を感じます。
牛島はみやこに「これ以上、1字1句変えさせません」と約束し、ドラマの制作は無事に終わります。