映画「嘘八百」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。
始まり
古美術商の小池則夫は、別居中の妻が育てる娘いまりを車に乗せ、仕事に出かけていた。
その日の仕事は絹田という人物の蔵に眠る骨董品の査定と買い取りだった。
絹田と名乗る男に案内され、蔵の中を調べると、小池は一つの茶碗を購入した。
茶碗は古美術店に持ち込まれたが、5000円という価格に小池は不満を持っていた。
その後、店主の樋渡と鑑定士の棚橋が現れ、小池は押し切られる形で引き下がった。
しかし、再び絹田の家を訪れた小池は、千利休の手紙を発見し、蔵を再度探索した。
すると千利休の茶碗が見つかり、絹田に嘘をついて全ての品を100万で買い取る取引を成立させた。
時給900円
同時期、いまりはミニチュアアートを制作する青年、野田誠治に魅了され、彼の家に居つくことを決めた。
小池は指定の時間に絹田の家を訪れ、骨董品を引き取った。
自宅で調べると、千利休の品が抜かれていることに気づく。
急いで絹田の家に戻るが、男は姿を消し、代わりに老人の絹田が現れた。
絹田は男が野田という者で、自宅の番を時給900円で頼んでいたことを説明した。
一方、野田は居酒屋『土竜』で100万円の金を仲間と分け合っていた。
野田の仲間たちは皆贋作の名手であり、小池も彼らに騙されていた。
小池が野田を追いかけると、野田は自宅に帰り、康子と誠治、そしていまりと共にすき焼きを食べていた。
誠治と親しくなったいまりは、帰るつもりはないと言い張った。
翌朝、野田は妻が出て行ったと激昂して小池に話をする。
同じ境遇の小池は野田の過去を知り、彼の人生の転機を理解する。
こだわり
野田はかつて陶芸家であり、若い頃棚橋主催の品評会で賞を受賞したことがあった。
しかし、樋渡に買い取られた彼の作品が贋作と知って失望し、陶芸から身を引いたのだった。
小池もかつて樋渡に雇われ、贋作を制作していた過去を明かす。
小池は野田と共に、樋渡らを騙すために千利休の本物以上の贋作を作り始める。
野田は土にこだわり、小池も手伝った。
これは贋作だ
一方、手紙は居酒屋『土竜』の店主が筆で書いた。
やがて贋作が完成すると、小池は絹田を巻き込んで千利休の遺作が見つかったとオークション会場で告げ、参加者たちに熱く語りかけた。
絹田の家で千利休の遺作がお披露目され、その出来栄えに棚橋も感銘を受けた。
千利休展示場の支配人田中と文化庁の部長も訪れ、日本の文化財を国が購入すると宣言した。
そしてオークションが開始され、野田の妻の康子も参加した。
しかし、値段が8000万円に達した時、突如棚橋が「これは贋作だ」と宣言し、オークションは中止された。
結末
全てが終わったと思いきや、棚橋と樋渡が戻ってきて、先ほどのは他の参加者を騙すための芝居だったと言い、1億円で買い取るという提案をした。
絹田は消費税800万円を付けるよう求め、取引は成立した。
800万円は絹田が受け取り、1億円は小池と野田で分けた。
いまりと誠治の結婚式が行われ、式が終わると新婚旅行の出発日、現金の入ったバッグを持っていまりと誠治が空港に向かった。
慌てた小池と野田が追いかけると、2人はその金を持って飛び立った。
1億円は二人の子供たちの未来のために使われることになり、小池と野田は再び贋作で金を稼ぐことを誓った。