映画「予告犯」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。

 

シンブンシ

古びたネットカフェの一室から、新聞紙で作られた頭巾を被った男が「世界を変える」と豪語する予告動画を投稿します。

当初はいたずらと見なされていたものの、動画で予告された個人や企業が次々と被害を受け始めます。

ターゲットはSNSで炎上した人物や、不祥事を隠蔽しようとする企業などです。

警視庁サイバー犯罪対策課のキャリア捜査官・吉野は、この一連の犯行を捜査することになります。

 

ネルソン・カトー・リカルテ

そして、犯人である新聞男の正体が、元派遣社員でプログラマーの奥田であることが明らかになります。

新聞紙の頭巾を被った男が、食品加工会社に制裁を加えると予告する動画をアップロードします。

警視庁サイバー犯罪対策課の吉野は、新聞男の仮面から「シンブンシ」と呼ばれる犯人の捜査を開始しますが、食品加工会社の工場が放火されてしまいます。

警察や世間は新聞男が社会に恨みを抱えていると考えますが、奥田たちの真意はそれとは異なります。

奥田は、動画投稿時にネットカフェで「ネルソン・カトー・リカルテ」という名義を使用しており、吉野は調べるも、入国記録がなく追跡は行き詰まります。

 

 

3年前

奥田は派遣先のシステム会社で正社員になることを信じて働いていましたが、社長の嫌がらせで解雇され、日雇い生活に陥ります。

現場作業で知り合った4人と意気投合した奥田。

関西弁が特徴のカンサイ、根暗なノビタ、小太りのメタボ、そして日系フィリピン人で父親を探しに来日したヒョロたちは、それぞれの生い立ちを語り合います。

 

殺人の予告

ある日、過酷な現場作業と過去の手術の影響で、ヒョロ(本名ネルソン・カトー・リカルテ)が亡くなります。

現場責任者は冷酷にもヒョロの遺体を埋めるよう命じますが、奥田たちは逆上し責任者を殺害、事務所に火を放ちます。

死を選ぼうとする彼らに対し、奥田は新たなアイデアを提案し、それが現在の騒動の発端となります。

シンブンシとしての活動で注目を集めた奥田は、ネット批判をする政治家・設楽木をターゲットにします。

殺人の予告時間が来てもシンブンシは現れず、代わりにスキャンダルを暴露され、設楽木は政治生命を失います。

 

最後の予告

動画には、シンブンシ4人の死の予告が含まれていました。

カンサイは青酸カリを所持し、新聞紙の仮面を脱いだ4人がそれを飲む様子が動画配信されます。

吉野刑事らが駆けつけた時には、奥田は既に死亡し、他の3人は生存していました。

奥田は最初から罪を一人で被るつもりであり、他の3人を脅す様子を撮影した上で、自分だけが青酸カリを飲んで死亡しました。

その目的は、ヒョロに会いたいという気持ちと、ヒョロの願いを叶えるためでした。