映画「暗黒女子」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。

 

闇鍋

文芸サークルでは、闇鍋パーティーが恒例行事となっていた。

しかし、その日は白石いつみが欠席。

代わりに会長となった澄川小百合が進行役を務めた。

ある程度鍋を楽しんだところで、次は各自が書いた小説の朗読会へ。

小百合が設定したテーマは「白石いつみの死」。

彼女たちが通う聖マリア女学院の元会長で経営者の娘であるいつみが、最近、屋上から飛び降り自殺という謎の死を遂げた。

小百合は、文芸サークルのメンバーからいつみに対する感情を引き出そうとした。

 

二谷美礼

まず最初は、1年生の二谷美礼。

美玲は貧しい家庭の出身だが、学業は優秀だった。

学校のスターであるいつみが彼女に手を差し伸べるまで、彼女はなかなか馴染めなかった。

いつみは美玲にとても優しかった。

いつみは美玲が本好きであることを知っていたので、彼女を文学サークルに誘い、美玲の経済的苦境にもかかわらず、自宅での家庭教師を申し出た。

時が経つにつれ、二人はただの友達以上の関係になった。

ある日、美玲はいつみが父親に車に押し込まれているのを目撃した。

数日後、いつみは家に帰ると、衝撃的な話を美玲に打ち明けた。

彼女の父親と文学部員の一人である詩也が不適切な関係にあるらしいということだ。

いつみの苦境に同情した美玲は、彼女から友情の証として「百合のヘアピン」を受け取った。

その後、いつみは学校の花壇で百合を握りしめたまま死んでいるのが発見された。

 

小南あかね

当初、あかねはいつみに好意を持っていなかった。

しかし、学校新聞に載っていたあかねの読書感想文にいつみが気付き、あかねにアプローチした。

文芸サークルの部屋に厨房があると知り、父が料亭を営むあかねは大喜び。

あかね自身も料理が好きだったが、女の子というだけで家業を継ぐことはできなかった。

そこで洋食に興味を持ち、厨房の広い文芸サークルに入部した。

サークルでは主に洋菓子を作っていたが、最初は嫌っていたいつみをあかねは次第に慕うようになる。

ある日、いつみは美玲の家庭教師を始めて以来、あかねの家から物がなくなることが多くなり、祖母が大切にしていた「百合のかんざし」が消えたと明かした。

いつみは美玲にきちんと向き合うつもりだったが、その直後、百合の花を手にしたまま息を引き取った。

 

ディアナ・デチェヴァ

いつみとディアナの出会いは、ディアナの家でホームステイをしたことから始まった。

いつみの優雅な存在感はディアナに強い印象を残し、ディアナはすぐに彼女を女神のように慕うようになった。

しかし、二人の別れはあまりにも早かった。

いつみが日本に帰国したとき、彼女がその学校の交換留学生だったことが明らかになった。

ディアナにはエマという双子の妹がいて、ディアナの代わりに日本に来るはずだった。

残念ながら、エマは途中で事故で亡くなった。

ディアナが代わりに来たが、外国人である彼女は最初は馴染むのが難しかった。

しかし、いつみの存在はディアナに悩みを忘れさせ、やがてディアナは文学サークルに誘われた。

初めてあなねに会ったとき、ディアナは彼女の腕に「ユリ」の形に似た火傷の跡があることに気づいた。

茜の家は家事による火事で完全に焼け落ちていた。

ディアナはいつみとあかねの関係に疑問を持ち始めた。

いつみの死後、ディアナはあかねへの思いを振り払うことができなかった。

 

高岡志夜

高校生の志夜は、在学中に書いた小説で賞を取っていた。

志夜の本を見て、いつみも文学サークルに加わった。

いつみは志夜の本を英訳することを主張したが、日本語にこだわる志夜は断固として拒否した。

しかも、彼女の心はすでに次の作品に集中していた。

そこに、新メンバーとしてディアナが現れた。

志夜は、以前読んだ女性の吸血鬼に不気味なほど似ているディアナに、すぐに恐怖感を覚えた。

ある日、志夜は、花壇にしゃがみ込み、故郷ブルガリアの「ユリ」を植えているディアナに遭遇した。

ディアナは、この花を通して、この学校の人々に自分の国を知ってもらいたいと説明した。

また、来年、いつみに別の交換留学生を招待してもらう計画も話した。

しかし、いつみは最近、もう交換留学生を招待しないと志夜から告げていた。

志夜は、ディアナに少し不信感を抱き始めた。

その後間もなく、いつみは手にユリを握ったまま死んでいるのが発見された。

 

白石いつみ

みんなの話が終わると、小百合は嬉しそうに彼らの話の矛盾点を指摘した。

そして彼女は原稿を取り出したが、それは自分のものではなく、いつみの小説だった。

そこには全ての真実が書かれていた。

いつみは文芸サークルの顧問である北条と付き合っていた。

二人の愛は情熱的に燃えていたが、いつみは何かが欠けていると感じていた。

短い学生生活の中で、花が枯れるように、この美しさもすぐに失われてしまうと感じていた。

それなら、この短い学生生活を、自分を主人公にした物語にしてみませんか?そのためには、脇役が必要だった。

そのキャラクターはすぐに見つかった。

彼女は彼らを威圧し、支配し、自分を主人公にして物語を完成させた。

いつみは北条の子供を妊娠した。

全てが完璧だった。

ある日、いつみの計画は崩れ去った。脇役たちが彼女を裏切ったのだ。