映画「ベルリン・天使の詩」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。

 

人間に憧れる

東西に分断されたベルリンの街を見下ろす天使ダミエル。

彼は塔の上から人々の心の声に耳を傾け、寄り添うことを使命としていた。

しかし、天使の目に映る世界はモノクロで色がなかった。

ダミエルは日々、街を歩き回り、その日の出来事を親友のカシエルと語り合うのを楽しみにしていた。

しかし、永遠に霊として存在し続けることに次第に疑問を抱き、人間のように感覚を持つことに憧れるようになる。

 

孤独から解放される

ある日、ダミエルはサーカスのテントを訪れ、空中ブランコの練習をしている団員のマリオンに出会う。

彼が彼女に見入っていると、団長がサーカス団の破産を告げ、今夜のショーが最後になると言う。

虚しさと不安、絶望や孤独を感じるマリオンに、ダミエルは強く惹かれていく。

ダミエルが見守る中、マリオンは失敗の恐怖を乗り越え、最後の演技を見事に成功させる。

ショーが終わると、彼女はひとりライブハウスに向かう。

ダミエルは彼女に寄り添い、混雑した会場で踊るマリオンの手に触れる。

その夜、彼女の夢に天使の姿をしたダミエルが現れ、マリオンは孤独から解放される。

ダミエルは街のコーヒースタンドで俳優のピーター・フォークと出会う。

ピーターはダミエルの姿は見えないが、その存在を感じ取り、天使には経験できない人間としての喜びを語り、人間になることを勧める。

彼が差し出す手にダミエルも応じ、2人は握手を交わす。

 

天使が人間になる

翌日、ダミエルは親友カシエルと散歩しながら、マリオンに恋をしていることを打ち明け、人間になる決意を伝える。

正気を疑うカシエルが振り返ると、そこには天使のはずのダミエルの足跡があり、気づくとダミエルはカシエルの腕の中で天使としての最後の瞬間を迎えていた。

ダミエルは天使の鎧が頭にぶつかって目を覚ます。

頭の痛みに手をやると、手についた血の赤い色を見て初めて色彩のある世界を実感し、感動する。

彼はピーターに出会ったコーヒースタンドで初めてコーヒーを飲み、その後ピーターに会うために撮影所へ向かう。

再会したダミエルは、ピーターも元天使だったことを知り、人間としての生き方を教えてもらおうとするが、ピーターは自分で見つけるように助言する。

 

人間になった天使

人間となったダミエルはなかなかマリオンを見つけ出せずにいたが、カシエルが近くにいることを感じ、彼女に再会できるという確信を持ち続ける。

マリオンを探して街をさまよう中、以前彼女が訪れたライブハウスのロックバンドのポスターを見つけ、ライブ会場へ向かう。