映画「ミリオンダラー・ベイビー」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。

 

 

ロサンゼルスにある古びたボクシングジム『ヒット・ピット・ジム』

このジムの経営者でありトレーナーのフランキー・ダンは、”止血の名人”として知られ、ボクシング試合で重要な役割を果たしてきた。

フランキーは、20年来の親友で元ボクサーのエディ・“スクラップ・アイアン”・デュプリスと共にジムを運営し、これまでに多くの優秀なボクサーを育ててきた。

しかし、不器用で気難しい性格のため、ボクサーの安全を最優先するあまり、慎重な試合しか組まず、より大きな成功を目指すボクサーたちは他のジムに移っていった。

また、フランキーは娘ケイティと長らく音信不通であり、手紙を書いても宛先不明で戻ってくるばかりだった。

ある日、フランキーのジムに、アメリカ中西部の田舎町からやって来た31歳の女性、マーガレット・“マギー”・フィッツジェラルドが入門を申し込みました。

マギーは亡き父親以外から愛されたことがなく、生活保護受給者の母アイリーンや兄弟と共にトレーラーハウスで貧しい生活を送っていました。

 

自分の生きる道

ボクシングに自分の生きる道を見出したマギーは、ウェイトレスとして働きながらジム代を工面し、フランキーが止血係を務める試合に出向いてトレーナーになってほしいと頼みました。

しかし、愛弟子のビッグ・ウィリーを他のジムに引き抜かれたばかりのフランキーは最初は断ります。

しかし、スクラップは必死でトレーニングに励むマギーにボクシングの才能を見出し、アドバイスを送りました。

マギーの本気を感じ取ったフランキーも、彼女とスクラップの熱意に折れ、本格的に指導を始めました。

やがてプロデビューを果たしたマギーは順調に勝ち続け、評判を集めました。

フランキーとマギーの間には、実の親子以上に固い絆が生まれていきました。

 

英国チャンピオンとのタイトルマッチ

その強さから階級をウェルター級に上げたマギーは、英国チャンピオンとのタイトルマッチに挑むことになりました。

フランキーは、背中にゲール語で「モ・クシュラ」と書かれた緑色のガウンをマギーに贈ります。

マギーがその言葉の意味を尋ねても、フランキーは曖昧に笑うだけでした。

マギーはファイトマネーで故郷の家族に一軒家を買いましたが、母アイリーンは生活保護が打ち切られると不満を漏らし、娘のボクシングを快く思っていませんでした。

そんな中、マギーとフランキーに100万ドルのファイトマネーがかかった大きなタイトルマッチの話が舞い込みます。

 

WBA女子ウェルター級チャンピオン、“青い熊”のビリー。

対戦相手は反則を厭わないWBA女子ウェルター級チャンピオン、“青い熊”のビリー。

試合はマギーが優勢に進めていましたが、ラウンド終了後にビリーが放った反則パンチを受けたマギーは、コーナーの椅子に頭から突っ込み、そのまま病院に搬送されました。

マギーは全身不随となり、人工呼吸器が欠かせない状態になってしまいました。

フランキーは深い負い目を感じ、あらゆる医者に相談しましたが、頚椎が折れ神経も切れているマギーには治療法がありませんでした。

リハビリ施設に移ったマギーの元に、旅行から戻った母アイリーンたち家族が訪れましたが、彼らにはマギーへの愛情や思いやりがなく、逆に彼女の財産を奪おうとしました。

深く傷ついたマギーは家族と絶縁を宣言しました。