映画「フェイブルマンズ」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。

 

1952年

サミー・フェイブルマン少年は暗い映画館を怖がっていました。

科学者の父バートは映写機の仕組みを冷静に説明し、音楽家でピアニストの母ミッツィは優しく寄り添います。

初めて両親に連れられて映画館に入ったサミーは、『地上最大のショウ』の上映が始まると、すぐにスクリーンに釘付けになり、心を奪われます。

特に汽車と車の衝突シーンに魅了されたサミーは、父に汽車のおもちゃを買ってもらい、映画を再現して何度も衝突させます。

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それを見かねたミッツィはサミーに8ミリカメラを与え、「これで衝突シーンを撮影すれば、何度でも見返せるし、おもちゃも壊れないわ」とアドバイスします。

サミーの初めての撮影は大成功し、これを機に妹たちを役者にして次々と作品を撮り始めました。

 

ゼネラル・エレクトリック社にスカウト

月日が経ち、バートはRCA社での革新的なコンピューターライブラリーシステムの開発で功績を認められ、ゼネラル・エレクトリック社にスカウトされます。

一家はアリゾナへ引っ越すことになりますが、RCAの同僚で親友のベニーも同行することになりました。

ミッツィの「親友を置いていけない!」という強い願いがあったためです。

引っ越しの最中も、サミーはカメラを手放さず、家族の様子を記録し続けます。

アリゾナでの新しい生活が始まり、サミーはジョン・フォード監督の『リバティ・バランスを射った男』を観て大きな影響を受け、映画作りへの情熱が徐々に高まっていきました。

 

 

高性能な8ミリカメラ

次に挑戦するのは、第二次世界大戦を描く大作。

サミーはより高性能な8ミリカメラと編集機が必要だと考えますが、父バートからは「ただの趣味のためにそんなものは必要ない」と一蹴されてしまいます。

そんな中、祖母が突然亡くなり、母ミッツィは深い悲しみに沈みます。

彼女の笑顔が消えたのを見て、バートはサミーに8ミリ用の編集機を買い与え、一緒に行ったキャンプ旅行の映像を編集して映画を作るように依頼します。

これが妻を元気づける助けになると考えたのです。

 

調教師からハリウッドへ

翌日、ミッツィの叔父であるボリスおじさんが妹の訃報を聞いて訪れました。

彼はかつてサーカスのライオン調教師からハリウッドへ転身した変わり者で、一族からは疎まれていました。

しかし、彼の語る映画界の話にサミーは心を奪われます。

ボリスはサミーに「芸術は輝かしい栄光をもたらす一方で、深い孤独をもたらす」と忠告します。

その言葉は、サミーにとって深く心に残るものでした。

キャンプ旅行の映画を編集している最中、サミーは買ってもらった編集機を使って映像を確認していると、あるショッキングな事実に気づきます。

映像の中で、ミッツィとベニーが親密な関係を示している場面が映り込んでいたのです。こ

れにより、サミーは家族の秘密に葛藤し、ミッツィに対して冷たく接するようになります。

 

シニアスキップデー

その後、バートはコンピューター開発の成功により、IBMからオファーを受け、一家はカリフォルニアへ引っ越すことになります。

しかし、今回はベニーを連れて行くことができず、家族は彼と別れを告げ、アリゾナを後にします。

新しい高校で、サミーはユダヤ人であることからいじめに遭い、厳しい日々を過ごします。

しかし、親しくなったモニカの勧めで、上級生が卒業前に1日学校を休んでビーチで遊ぶイベント「シニアスキップデー」の撮影ボランティアを引き受けることにします。

サミーはこのイベントの映像を編集し、卒業式で上映します。

この作品は大好評を博し、サミーは一躍称賛を浴びます。

 

大手テレビ会社CBS

ミッツィはベニーを忘れることができず、バートと別れてアリゾナに戻ってしまいます。

高校を卒業したサミーはバートと二人でロサンゼルスに残り、大学に通い始めました。

しかし、学校にもなじめず、仕事も見つからないサミーは大学を辞めることを考え始めます。

そんな時、突然大手テレビ会社CBSから一通の手紙が届きます。

なんと、それは採用通知で、しかも念願だったドラマの助監督を任されることとなりました。

サミーは大いに張り切ります。

 

 

 

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