映画「舟を編む」ネタバレ・あらすじ!ラストシーンの意味と伏線を考察

 

1995年

出版社玄武書房の辞書編集部は、立派な本社ビルの隣にある古い小さなビルの中にありました。

部署を去ることを決意した荒木は、監修する高齢の国語学者である松本と共に部署を支えてきました。

定年と妻の病気を理由に、彼は別れの時を迎えようとしていました。

荒木の後任として探しに出た彼は、本社ビルで宣伝部に所属する馬締光也という若手社員に出会います。

大学院で言語学を学んだ彼は、オタク風の風貌でありながら、コミュニケーション能力には乏しく、宣伝部での活躍が期待されていませんでした。

しかし、荒木と西岡は彼の言語感覚に注目し、辞書編集部への引き抜きを決意します。

「右という言葉を説明してみろ」という課題に対し、馬締はぼそぼそと「西を向いたとき北に当たる方」と答えます。

その独自の視点に感心した荒木は、馬締を辞書編集部に迎え入れるのです。

 

大渡海

編集部では、「大渡海」という中型事典の編纂作業が行われています。

この辞典は言葉の海を渡る舟という意味を込めており、編集部員は日々の生活の中で新しい言葉や使い方を見つけると、「用例採集カード」に記録しています。

松本は、「大渡海」には、多くの人が使っている間違った用法も載せたいと考えています。

これまでに集まった用例は、玄武書房の国語辞典や広辞苑、大辞林などの他の辞典に載っているかどうかを分類し、助手の佐々木がコンピュータに入力しています。

 

「恋」の語釈

荒木は定年を迎え、編集で使っていた腕カバーを馬締に譲ります。

馬締は早雲荘という下宿で暮らしており、上の階に主のタケが住んでいます。

しかし、タケが高齢のため、孫の香具矢が同じ下宿に住むことになり、馬締は彼女に恋心を抱くようになります。

松本は、馬締に「恋」の語釈を任せ、恋愛を進展させるよう助言します。

編集部の協力もあり、馬締と香具矢はめでたく両想いになります。

西岡は宣伝部の麗美と付き合っていますが、公にはしていません。

彼女から、「大渡海」の出版が取りやめられる可能性があるという情報を得ます。

電子辞書の時代が訪れていることを理由に、西岡はそれが仕方のないことだと言いますが、馬締の意欲に感銘を受け、2人で上層部に掛け合いに行きます。

 

麗美にプロポーズ

局長は、他の様々な事典の編集もやってくれるなら「大渡海」を出版してもいいと条件を出します。

さらに、西岡は宣伝部への異動も命じられます。

馬締は西岡と麗美を呼び出し、辞めることを残念に思うと表現します。

西岡はそれを聞いて泣き出し、麗美にプロポーズします。

 

 

13年後

タケおばさんが亡くなり、結婚した馬締と香具矢が早雲荘で暮らしています。

荒木は妻を亡くし、手伝いとして編集部に戻っています。

また、ファッション誌の編集部にいた若手編集者の岸辺みどりも加わっています。

そして、「大渡海」の出版が決定し、最後の確認作業が行われています。

学生アルバイトもたくさん雇われ、編集部の部屋は活気に溢れています。

 

 

 

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