ライジング・ドラゴンの あらすじ

 

 

19世紀、中国に侵攻した英仏軍によって持ち出された十二支の動物にまつわる清王朝時代の国宝、全12体のうち行方不明の数体を求めて、アンティークディーラーのマックス・プロフィット社は“アジアの鷹”と呼ばれるトレジャー・ハンターのJCを雇う。

JCが結成した特殊チームは伝説の秘宝を追ってパリ、南太平洋、中国と世界各国を駆け巡るが、行く先々で彼らを阻む敵が現れる。

実はこの秘宝には大きな陰謀が隠されていた…。

 

 

ライジング・ドラゴンの 感想・レビュー

 

 

 

ジャッキー・チェンらしい、アクションいっぱいの楽しい映画です。カンフーシーンもあるので、カンフーが好きな人も満足できます。敵もいるのですが、そんなに悪い人間という感じではなく、ファミリーで楽しめる映画だと思います。

 

 

実のところ、ジャッキー・チェンの映画は、『プロジェクトA』を
最後に、まともに見たことはなかったです。カンフーアクション
から身を引いたジャッキーはただのコメディアンになってしまっ
たみたいで、以後の映画には興味が持てませんでした。

 

しかし、今作でスタントマンを使わない大作アクションの出演を
最後にすると知って、久方ぶりに観賞してみました。

ジャッキー・チェン扮するトレジャーハンターJCの今回の獲物
は、19世紀に中国から略奪された十二支の頭部ブロンズ像「十二
生肖」のうち、オークションに出展されたことのない六体の像。

JCのチームは、まずフランスにある鼠、兎、鶏を手に入れ、絶海
の孤島に一世紀以上前に打ち上げられた船体に埋もれた、蛇と羊
の像もゲット(この辺ネタばれ?)。

しかし、最後の龍頭像を巡って依頼者に裏切られたJCは、この世
に一体しかない本物の龍像が永遠に失われるピンチを、単身阻止
しようと無茶をやらかします。

報酬に従ってお宝を探し出し(時には盗み)、依頼人に受け渡す。
なお、探索中に発見した想定外のお宝は自分たちのもの。

お宝がかつて彼の祖国から略奪されたものだとしても、盗んだ
お宝を無報酬で国に返還しようとは考えないドライな奴がJC。
トレジャー・ハンターは義賊でも、ましてヒーローでもない。

そんな彼が最後には身体張って龍頭像を守ろうとするのだから、
そりゃ祖国の国民は喜ぶのではないかと思うです。

劇中のココとキャサリンは、今作が平面的なお宝略奪ゲームに
なるのをふせぐ、重要な役割を担っている若者たちだとも思い
ました。

さすがのジャッキー・チェンも時にはワイヤーも使うし、CGも使う
ようになりましたが、それでもスタントマンを用意しないでアクシ
ョンシーンをこなして、観客の期待に応えてくれるサービス心は衰
えていなかったことに敬意を表したい。

とはいえ、本編とは何の接点も見いだせない全身ブレードローラ
ースーツを使った逃走アクションは、いかにもジャッキー・チェ
ンらしいお遊びで、感心しながらも苦笑いするしかない……。