監督の佐藤と原作者の夢枕の出会い

40年前の日本SF大会で監督の佐藤さんと原作者の夢枕獏さんが出会い、それ以来夢枕さんからサークルに誘われるようになりました。

その後も佐藤監督と夢枕獏さんの交流は続き、やがて夢枕から『陰陽師』の映像化を要望されるまでに至りました。

口約束から約35年後の2015年に脚本執筆が始まりましたが、美術や衣裳などの細部にまで考証を怠ることはありませんでした。

特に「呪術」を重要視し、佐藤監督は、「調べなければ分からなかったことがたくさんありました。映画だから、全て採り入れるわけにいかないこともあるのですが、無視するにしても、理解したうえで無視したいと。理解せずにやりたくはなかったんです。」と述べます。

特に呪術に関しては、監修の加門七海さんに最初は引かれるほど本格的に取り組んだそうです。

完成した作品を観た加門さんからは、「ここまで呪術に真正面から立ち向かった映画は日本では初めてでしょう」とのコメントをいただいたそうです。

初稿が完成したのは2016年11月で、「呪術」という言葉がポピュラーではなかった時期でした。

しかし、その後2018年に『呪術廻戦』が始まり、佐藤監督はそれに感謝しています。

映画制作で最も困難だったのは、陰陽師が出入りする陰陽寮の再現でした。

平安時代の建物は寺社仏閣以外では残っておらず、完全再現する必要がありました。

佐藤監督は、「夢の中にまで範囲が広がったため、ゼロから作り上げるのに非常に苦労した」と述べています。

佐藤監督は、本作の主演を務めた山﨑さんについて、「とても不思議な人だ」と述べました。

彼は「人間離れしている人なので安倍晴明にはとても向いていると思った。

夢枕さんの原作でも晴明は美形として描かれているので、そういった面でも合っていると感じた」と語りました。

さらに、「撮影中でも文句ひとつ、不平不満も一切言わない。とてもストイックな人」と述べています。

また、源博雅役の染谷将太さんについても、「晴明と博雅の友情関係については原作通り丁寧に描きたかった」とし、山崎のキャスティング後すぐに出演を依頼したと述べ、「難しい注文が好き」という染谷に無理難題を与えたところ、「とても的確に演じてくださった」と語っています。

 

羽生結弦がインスピレーションの題材に?

アクション監督の園村健介さんは、アクションシーンのインスピレーションとして羽生結弦さんを参考にしました。

佐藤監督は、羽生の浮遊感のあるアクションがこの作品にふさわしいと考え、羽生からインスピレーションを得てアクションシーンを創り上げました。

安倍晴明の学生時代を描く完全オリジナルストーリー

夢枕獏さんの全面協力を得て、映画『陰陽師0』が製作されることが決定しました。

この映画では、安倍晴明が陰陽師になる前の学生時代を、完全オリジナルのストーリーで描きます。

若き晴明と、事件解決の依頼を持ちかける源博雅がバディとして協力し、平安京を巻き込む巨大な呪いに立ち向かう姿が、迫力のあるアクションと壮大なスケールで描かれます。

 

呪術や陰陽師の世界が映像化されました。

晴明は五芒星と共に呪術を行います。

陰陽師を目指す学生たちは励みを持って陰陽寮で学びます。

晴明の相棒である源博雅たちの姿や、彼らが立ち向かう強力な呪いの一端を見ることができます。

また、原作を読んでもネタバレにならない新たなオリジナルストーリーが描かれています。

この史上最強の呪術エンターテイメントは、すでに多くのファンの注目と期待を集めています。