高校時代、私と夫が出会った
野球部の顧問の先生が亡くなった

ここ数年癌を患っていて
あまり体調がよろしくないという
話は聞いていた。

夫の葬儀の際も、自分自身のお身体が
あまり良くないので参列できないけれど
私のことをとても心配していたよと
聞いた。

私も先生のお身体が心配だったけれど
自分のことで忙しく
また暖かくなったら
会いに行こう、なんてぼんやり
考えていた。

今となっては、せめて
電話くらいして
私は大丈夫ですよ、と伝えれば
良かった

先生は私達夫婦の仲人もして
くれた大切な方だ
結婚して数年は盆と正月に
お中元、お歳暮を持って
先生のご自宅へ遊びに行った

もう気を遣わなくていいよ、
ということになってからは
数年に一度顔を見るくらいで
前回会ったのは二年前くらいかな。

癌になってからで
あきらかに痩せて
元気がなくなっていた

もうあまり長くはないらしい
ということも聞いていたのに
電話出来ずにいた

ひとはどうして後悔を繰り返す
んだろう。
思い立った時にやっておかないと
また今度はないと知っていたはずなのに

夫以外にも大切な人を何人も
送ってきた
あちらで私を待っている人が
また一人増えてしまった