SNSで繰り広げられている過激な言葉の戦い。 読むだけでムカムカし、つい自分も参加してしまう。 こんなことは、ありませんか?

そういう状況を見ていて、「会話ぐせがついていないなぁ」と思っています。

会社の中でも“上手な会話”をしていない職場では、問題が解決していかない傾向にあります。

これは、職場の中で会話が少ないのが原因です。

会話といっても、雑談のことではありません。

問題解決をするための会議上での会話です。

ここでは、あえて“会話”という言葉を使っています。 会って話すということです。

メールで会話している場面がありますが、時に効率が悪いことがあります。

電話をした方が早い。 もっと良いのは、相手の顔を見ながら感情を察知して話す。

これにより、ニュアンスを掴みやすいのです。

会話の中で、知りたいことを十分に聴き出すことも可能となるわけです。

メールだと、相手が言いたいことしか出てきません。

こちらの知りたい事が十分に出て来ないのです。

 

そして、この会話の中で気をつけないとならないことがあります。(会議の中で)

 

1.論破しない。 問題解決の場であることを忘れない。

2.安全に会話をする。 大きな声、威圧するような言動はしない。

3.スムーズに進行しない。 要領が良すぎると、結論を急いでしまう。

4.話しの少ない人に話しを振る。 言いたい事があるはず。貴重な意見が隠れている。

5.多数決の落とし穴に気を付ける。 1人の反対意見が正しいときもある。

6.自分達が正しいと思い込まない。 自分の意見も疑ってみる。(Critical Thinking)

7.インプット、聴くに比重をおく。(逆:アウトプット、話す)

 

トヨタ会議のアウトプット、聴くに比重をおく

 

とかく勘違いされるのは、「トヨタは効率化重視で、会議もムダが無い」と思われている節があります。

確かに、会議時間も短く、ムダは少ないのですが、これは結論を急いで出しているという意味ではありません。

事前に、何を話し合うか、出したい結論は何か、これまでの背景は?を、会議前に通告しています。

だから、出席者は考える時間が与えられるのです。

会議に出席してから考えるのではありません。 こういった所は、ムダが少ないと言えます。

 

近年、“論破”することが流行ったためか、“結論を一言でいいはなす”ことが恰好いいと思われています。

問いに対して、答えをすぐさま一発で出すことが、頭がいいとか、仕事ができるとか思われがちです。

一問一答にしたがる。 会議の場においても、この傾向があります。

しかし、問題はそんなに単純ではない。 そんなゲームのような会議をしていては、戦略を誤ります。 

 

ということで、とかくアウトプット、話す、意見を言うに偏りがちな昨今ですが、あえてインプット、聴くという点に注意すべきなのです。

 

過去の失敗で、問題指摘した1人の意見を無視したことが原因で、大きな問題が市場で発生したことがありました。 その1人は、問題があると思っていたのですが、周囲の“予定調和”のおかげで、意見を無視されただけではなく、厄介者扱いを受けたのです。

 

とにかく、自分の意見が正しいと思い込まず、他人の意見に耳を傾け、その真意を確かめる。

そういった、謙虚な姿勢が大事であり、大きな問題を見逃さない方法なのです。

 

現在の成果主義に踊らされて、大量の意見、大量のアウトプットが良いことなのだと勘違いしてはいけません。

大事なのは、質です。  量より質。

「その意見のクオリティは高いのか?」

常に、疑ってみる気持ちが大事です。

 

会議の場で、全員がこのような気持ちで挑むことが大切です。

これは、ある程度訓練が必要です。

だから、日頃から気を付けて、全員で心がける必要があるのです。

こういったことをリストにして、会議室に貼っておくのも良いと思います。

 

議論慣れをしていない人達が集まっても、大した問題解決はできません。

会って話しをする機会を多くつくる。

これが大事です。