QCサークルの間違い要因と改善方法

「QCサークルが上手く行かない」という相談を受けます。

詳しく聴くと、サークルの運営方法や、QC7つ道具の使い方が間違っています。

日本のQCサークルの歴史は長く、1962年が始まりですから、64年が経っています。

その歴史の中で、様々な解釈が行われていたり、中途半端な伝承などによって、正しく伝えられておりません。

 

特に多いのは、「とにかくやってみろ」しか指示していないので、メンバーが何をやったら良いか分かっていないのです。

知識も無い中で「何かしなければ」と皆で悩み、現場をキョロキョロ見渡します。

すると、レイアウト変更(模様替え改善)が真っ先に思い浮かび、棚の移動、机の移動を始めます。

それは、生産性を考慮してやっているのではなく、見栄え優先が多い。

だから、生産性は逆に落ちてしまうのです。

 

次に多いのが、原因追究のやり方が間違っているところです。

いきなり、特性要因図(通称 魚の骨)を使います。

メンバーが集まり、思い浮かぶ事を書き込みます。 ブレーンストーミング(頭の中にあるものを全て出し切る)ということで、銘々が思いついたことを言うのです。

要は、ある事、ない事を全部書きます。 現場で事実を掴んでから言うのではなく、会議室で思い付きを言うものですから、そこに事実があるのか無いのか分かりません。

そしてそのまま、皆でどれかに決めつけて、対策案を考えるのです。

決めつけるのも適当ですから、5つぐらいを選んでしまうこともあります。

すると、5つの対策をするわけです。

手間暇かけて対策するけど、効果が出ないのです。

 

トヨタでは、現場で現実を観てものを言わないと、もの凄く怒られます。

想像で適当な事を言うのが、一番御法度なのです。

仮説を出し切って、1点1点確認をしていく方法もありますが、仮説を出す会議そのものをムダと考えます。

現実に起こっている問題であれば、その現場で何が起こったのか、事実を確認するのが1番目の仕事です。

現地、現物、現実、原理、原則(5ゲン主義)

原因を究明するまで、現場から離れません。 私は、2週間現場に立っていたこともあります。

原因を掴めない時は、再現実験をします。

そこでは仮説を出して、条件を決めて実験をします。

実験結果が、事象に一番近いもの(同一の壊れ方)を採用し、それを原因として対策をします。

 

 

特性要因図(魚の骨)を使う時は、要注意です。

そこに、どれだけ事実が書かれているのか?を検証してください。

それよりも、現場に行った方が早い。

そして、現場でやっている事と標準(作業標準書や設計図)と見比べて、どこに乖離があるのかを丁寧に検証します。

 

会議室で話し合う前に、皆で現場に行くこと。

事実を皆で観ること。

事実を共有すること。

 

それをした上で、初めて話し合いが始まります。